先週の土曜日に続いて、本日、10月19日は平安神宮のお献茶式でした。
10月19日 この日は毎年、孝明天皇の御鎮座記念祭です。
平安京に在位中ずっといらした最後の天皇、(平安神宮は、京都に都を移された桓武天皇と最後の天皇である孝明天皇をお祀りしている神社です。
天皇が京都から東京に移った際に京都の人口が大幅に減少し、天皇が東京に行かれたことを嘆き悲しむ京都の人々の気持ちを抑えるために作られたのが平安神宮で、元々は京都で行われた勧業博覧会のパビリオンだったものを神社として残したものです。
なので歴史は総古くはありません。
平安神宮についての詳しい説明はこちら↓
毎年10月19日には皇紀2600年に当たる昭和15年に平安京最後の天皇となられた第121代孝明天皇のご神霊が併せ祀られた日を記念する祭儀の日であり
この祭には三千家と、薮内流の各家元が毎年輪番で献茶奉仕をされます。
コロナの規制がなくなって4年振りにお茶席がかかる今年は藪ノ内さんの担当でした。
おもえば、コロナ感染が蔓延する前年の10月もやはり藪ノ内流の受け持ちでした。
なので藪ノ内さんにとっては感慨も一入のお献茶式だっただろうと拝見いたしました。
私は他流でお稽古しているのですが、同じく輪番でお献茶を担当する流派の一つでもあるので、我が宗匠の元にも毎年お茶券が回ってきます。
頂いたお茶券、宗匠はお稽古の際に希望者に下さるのですが、
今年はタイミングよくお茶券を頂戴したのでお稽古仲間と出かけてきました。
袷の着物を着て道行きを着ていると暑いくらいの秋晴れでした。
着物は袷、青灰色 一つ紋 襷地紋 正絹色無地
おとなしい色目で、地紋の襷紋(斜めの線が交差した幾何学文様の事。別の呼び名は斜め格子、菱格子。 有職紋様の一つ)も落ち着いた、いかにもお茶の着物、と言った風な色無地です。
帯は古い物で、唐織。 ピンクの地に菊の紋様が光琳波の中に織り出されています。
この帯、重くて硬くて分厚くて、二重太鼓を結ぶのに汗をかくほど(^^;)
それに色目が私の年齢だとちょっと若すぎる気がして出番がなかなかありません。
帯締めは白に金糸が組まれた笹浪組
この着物と帯、小物類などの取り合わせですと、お色目だけの事なら春にぴったりなのかもしれません。
でも、帯の柄が菊なので…… 色目は春なのに柄が秋。
秋晴れの青天の空の下でしかこの帯は似合わないかもしれません。
道中は道行を着て出かけました。
この道行、友人の義妹さんが着物を処分したいから、と言って譲ってくれたたくさんの着物や帯の中の一枚です。
hibinokurasikata.hatenablog.com
この道行も一度も袖を通していない未着用品で躾が付いていました。
おそらく仕立ての様子から雨コートとして誂えられたものではないかと思うのですが
今日の気候なら大丈夫かも、と道行として着て行くことにしました。
画像を撮って友人に「今日なこれを着させてもらうね」とLINEで送りました(^^♪
平安神宮のお献茶式に伴うお茶席は拝服席と、あと副席が2席、それに点心席も。
主菓子2つと、お干菓子、お茶も、濃茶に使われるような上等のお茶でたっぷりと頂いて、楽しい時間を過ごさせていただきました。
点心
吹き寄せ風の懐石と、あとツミレと湯葉のお吸い物もついていました。
他流派の方も割と大勢いらした様子のお茶会。
気持ちもお腹も満腹で、秋の楽しい一日でした。