青天の予報の京都。
10月30日、三年振りに二条城での市民茶会が開催されました。
あぁ、本当にこの秋はあちらこちらでお献茶に伴うお茶会などが復活されて
久しぶりに気持ちが晴れやかになる気がします。
とは言っても、マスクは必須、着物姿にマスクも、もうなんだか普通になってしまいました。
世界遺産 二条城・清流園で開催される市民茶会はその名の通り、
誰でも気軽に立ち寄ることが出来るお茶会で、お客様の中には洋服での参加をされる方も多く、作法を知らなくても「茶道の雰囲気」と楽しむことができます。
普段は入ることのできない清流園のお庭の景色やお茶室を拝見できる貴重な機会でもあって、しかもお薄席が2席と二条城の入場券がセットになって2,600円とお財布にも優しいお茶会です。
コロナ以前はお茶席2席に点心迄ついてこのお値段でした。
お茶会が復活して、お茶舗や菓子司もさぞや嬉しく思っていることでしょう。
清流園の中は写真撮影は禁止。なので元離宮 二条城のHPから画像をお借りします。
その名の通り、清らかな水が流れるお庭、清流園
園内の木々はほんのり色付き始めていていました。
秀吉が名残の月を眺めたことから名づけられた残月亭を模した茶室「和楽庵」
春たけなわの頃の画像ですが、和楽庵と同じく、旧角倉了以屋敷から移築した「香雲亭」
どちらのお茶室も通常は非公開になっていて、今日もお茶券を持っている者だけが園内への立ち入りを許されていました。
今回はまだまだ人数制限もある、ということで事前に宗匠にお茶券をいただき、
お稽古仲間5名で朝一番のお席を目指して待ち合わせ。
次々と二条城の門を入る観光客に混ざって入城、本丸へと向かう人たちとは反対方向へ。
早足で奥の奥にある清流園を目指しました。
幸い(?)二席目の番号札をいただくことができ、お席入り。
なぜだかタイミング的に高座することになってしまい、恐縮の極みでした。
本日の着物
気軽な市民茶会と言うことで、
白生地にツタ紋が織り出してあるところへ鮫柄を染めた江戸小紋。
仰々しくないけれど、少しきちんと感がある装いをしたい時に重宝する1枚です。
帯は、元は総絞りの羽織だったものを繰り回しした名古屋帯。
紅葉した山を思わせるような色味の中に、まるで本当の紅葉を押したように葉っぱが染められています。
総絞りの羽織だったので裏打ちがされている反物をそのまま帯に仕立てて貰ったので
この帯、凄く暖かいのですが、晴天だった今日はこの帯が暑く感じるほどでした。
帯締めは白鼠と利休白茶が左右で分かれた丸組。
お茶席を2席回って退席するとまだお昼前、せっかくだから、と二条城の向かいにある
ANAクラウンプラザホテル京都でサンドイッチと紅茶でお昼を済ませ、その足でお稽古場に向かいました。
午後のお稽古に滑り込み。
朝から主菓子を2つ頂戴し、サンドイッチも食べたのに
お稽古場でまた、主菓子をいただくという、お菓子三昧の日になりました。
久しぶりのお茶会、しかも気軽で楽しいお席に、なんとも幸せな一日でした。