我が家は一年中、熱いお茶を飲んでいます。
三度の食事、合間のおやつ、
その時々の(ワタシノ)気分に合わせてお茶の種類をチョイスします。
日本茶の緑茶が大好きな私ですが
京都生まれ・京都育ちの夫にとっては
食事の時のお茶、といえばお番茶
番茶というとほうじ茶をイメージしがちですが
夫の、お番茶は『一番茶のように上等ではなくて上等のお茶としては使えない葉も茎も固くなったものを製茶したもの』なんだそうです。
他の地方から嫁いできた私が感じたことは
京都の人はほうじ茶をよく飲むなぁ、と言う事でした。
私が生まれ育った家ではほうじ茶というものを飲む習慣がなくて
食事の時は玄米茶、おやつの時間は緑茶、お客様の時は緑茶の中でも玉露、という風でしたから、大人になって京都に遊びに来るようになった頃、
食事をしたお店で最後に出てくるお茶が必ずといっていいほど
ほうじ茶だったのにはちょっとしたカルチャーショックでした。
これは私の故郷の、というよりは、もしかしたら私の実家だけの習慣として
ほうじ茶を飲まなかっただけかもしれませんけれど。
夫と一緒になって京都で暮らしていると
ほうじ茶を到来物で頂く機会も多く、普段のお茶に『ほうじ茶』も加わるようになりました。
ある時、金沢出身の方からいただいたお茶がとても美味しくて
以来、時々取り寄せて愛飲しているお茶があります。
それがこれ↓
金沢の丸八製茶場というお店の献上加賀棒茶です。
お茶の木の茎だけを焙じたお茶ですけれど
焙じちゃ独特の、ちょっと焦げたような香りや味とは全く違う、
とてもやさしくてホッとする味で、
一度飲んですっかりお気に入りになってしまいました。
あまりに気に入ったので、まだ父が存命だった頃に実家への手土産にしたところ
やはり父もとても気に入って、それ以来実家のお茶も、食事時にはこの献上加賀棒茶になりました。
↑こちらのHPにも書いてありますがこのお茶は昭和天皇がお好みになって
よく飲まれていた、という事も昭和天皇の御代に雑誌で紹介されていたのを読んだ記憶があります。
実は、私は、飲みなれていなかった、と言う事もあったのか
夫と結婚した当初、ほうじ茶の独特の焦げ臭いような香りと味がちょっと苦手だったんです。
が、この丸八製茶場の棒茶を飲むようになったからというもの、
ほうじ茶も製茶の仕方によってはこんなにも優しくなるものなのか、と認識を新たにした、そのきっかけを作ってくれたお茶で
食品庫に在庫がなくなると取り寄せをする我が家の定番商品になりました。