臨済宗の大本山、大徳寺で開山大燈国師祥月忌法要(開山忌)のお献茶と
お茶会がありました。
大徳寺は利休が秀吉に切腹を命じられるきっかけになった金毛閣山門(利休の木像が安置されています)があることで有名ですが
広大な山内には多くの塔頭があり、そのそれぞれが名前を聞けば誰もが知っている戦国武将の菩提寺になっています。
今日、茶席を掛けられたのは聚光院での濃茶席(三好長慶の菩提寺)と
普段は拝観謝絶で十数年に一度公開されるときがある芳春院での薄茶席(前田利家の妻・まつが建立した前田家の菩提寺)の二か所でした。
芳春院には呑湖閣という楼閣があり
『京の四閣』と称されています。
芳春院は前回の特別公開があった15年ほど前に一度拝観させていただいたことがあるのですが、今回久しぶりにお茶室に入ることが出来、貴重な経験をさせて頂きました。
遠忌と言う事で、紫の一つ紋色無地に
龍村の帯、獅噛文長斑錦(しかみもんちょうはんきん)で出かけました。
帯揚げは辛子色、帯締めは柿色と濃い紫が表裏に組まれた冠組です。
お稽古仲間の皆様との待ち合わせが割とゆっくりな時間だったので
髪の結い方を少し変えてみようかと試してみたのが↓
地毛の下に毛タボを入れてボリュームを少しだし、いつもは耳の下の髪をまとめた上に
耳の上の髪をかぶせて結うのですが、
いつもとは逆に、まず上の髪を毛タボを入れて少しふんわりとさせ、
そこへ残しておいた耳から下の髪を、下から巻き上げてみたのですが
出来上がりはこんな感じになりました。
大徳寺に向かう参道の紅葉。
開山忌の法要は、山内のすべての塔頭のご住職とお坊様方が参加され
お経を唱えながら法堂の中をぐるぐるぐるぐる回られるのですが、その仏事とお献茶とで約2時間かかります。
その間、いったん法堂に入ると出ることが出来ないので今回私はお献茶式と法要はパスさせていただき、お席だけまわらせていただきました。
開山忌はいつも空気が冷え始める11月22日に行われ、
三千家が毎年交代でお勤めされるので、3年に一度私がお稽古している流派にも
お当番がまわってきます。
3年前の法要の際に足が冷え切るほどお堂の中が寒かったので今回は……ね(^^;)
なにかよんどころない御用があったのか、法要の途中でご住職が抜けて出てこられ、
それを迎えるお坊様を見かけました。
点心席は先日の水無瀬神宮でのお茶会での水屋のお弁当と同じ、
松屋町通り中立売の『阿古や』さんのお弁当
聚光院へ続く小道の紅葉
薄茶席の主菓子はこんな風にイチョウをかたどった優雅なものでした。
帰り道、大徳寺の北にある今宮神社の参道を横切ろうとすると
イチョウがそれは綺麗で、京都の町は今、紅葉の真っ盛りだけれど
観光名所から一歩外れると、こんなに美しい景色も独り占めできる瞬間もあったりするのです。