昨日の記事で触れましたが
今日は毎年恒例の社中のお茶会でした。
もっとも昨年はコロナで中止を余儀なくされましたけれど。
だからこそ、今年、開催できたことが(色々と工夫を凝らして予防に予防を重ねてのお席でしたけれども)嬉しくて
同じお席に入ったメンバー全員、帰り道に
「ほんとに楽しかったね~」
「やっぱりお茶会、幸せよね」
と口々に話し、笑顔いっぱいでした。
今日の席主を務めてくださった方(私より少し上の年齢の男性です)は
社中のお仲間の中でもとても研究熱心な方で『お茶は総合芸術』を地で行くような
様々な分野に造詣の深い方で
本日、ご準備くださったお道具の数々もそれは貴重な、触らせていただくのが恐れ多いような道具立てでした。
そんなわけで感激も一入。
思えば昨年の2月に大阪・堺の利休さんゆかりのお寺、南宗寺でのお献茶に伴うお茶会を最後に、お茶会はすべて中止になっていました。
袋帯を結ぶのは今年のお正月にも機会はありましたけれど
今日のようにお稽古仲間で(緊張感を伴わずに)純粋に楽しむお茶会は本当に楽しく
心浮き立つ時間を過ごすことのできるありがたさを嚙み締めました。
さて、今日の着物
昨日の記事にUPしたすみれ色の江戸小紋、角通し。
この帯、お仲間に評判が良くて今日も褒めていただけました(^^)
と、ここでクイズ
今日の着付け、とんでもない部分があります。(着付けの粗さは置いといて)
すぐに気が付いたあなた! すごいです。
私は画像を撮ってちらっと見ても気が付きませんでした。
道行きを着ようとして夫に
「君、そのクリップは付けたままが正解なの?」と言われて気が付くといううっかり具合でした。
そうです、後ろ姿、お太鼓の上のところ、両端に着物クリップが付いたままです(汗)
この帯、お太鼓の柄をきちんときれいに出したいので帯を巻き始める前に
お太鼓の上辺に持ってきたいところの手がかりにするために太鼓柄が一番きれいに出る位置にクリップを留め二重太鼓を作ったんです。
反省の意味を込めてそのままアップします(;_:)
帯揚げは昨日選んだうちの薄水色の絞り。
ふっくらと、あえて結ばず帯の中に収めてみました。
帯締めは白と薄紫と薄茶と金色の編み込み平組。
先日、(思いついた)と書いた背中右方下の着物のたるみ
今日は少しはマシになっているでしょうか?
実は、着物を着る時、腰紐をした後に手刀でお端折りをトントンして
その後、下前のお端折りを『三角上げ』して始末しているのですが
それだと着終わった後に下前が緩んできても直すことができないので
今日は三角上げをやめて、着物の上に伊達締めをした後で下前のお端折りを
ピッと下へ引っ張ってみたんです。
どうなんでしょう?
それとも背中のたるみはむしろ後ろのお端折りを下へ引っ張ってたるみを帯の中に入れてしまう方がきれいに始末できそうでしょうか?
着付けの悩みは尽きません。
これからも工夫して少しでも納得のいく方法を見つけたいと思います。
今日の京都はとても暑くて袷の着物を着ているだけでも汗が出そうなほどだったのですが流石に11月ともなると帯付きはちょっと恥ずかしく、
また今日のこの帯はタクシーの座席で擦れるのが怖いので道行きを着て出かけました。
↑この画像はなぜかオレンジが強い感じに映ってしまっていますけれども
実物は↓こんな色目です。
で、この道行きの秘かな楽しみは羽裏にあります。
薄紫の羽裏にはニャンコがあちこちに、思い思いのポーズでくつろぐ姿が描かれています。
うーーーん、と伸びをするニャンや、ごろりと寝転ぶニャン。
利口そうに足を揃えてすましていそうなニャン。
羽裏って普通は全く見える部分ではないのですが
今日も、帰り支度を袴付けでしていた時に
「あら、その裏地、猫がいるの?」とお仲間に目ざとく見つけていただいて
「そうなの、ほら、こんな子や、こんな子も」とお見せする楽しみがありました。
今日のお席、席主を務められた方が茶舗に依頼されて口切の茶葉を挽いたばかりの物を濃茶・薄茶とご準備くださっていました。
まったりととても美味しいお茶でした。
今週 金曜日はいよいよお稽古場の口切です。
茶壷の入っていた箱の蓋裏に貼られた入日記を拝見して所望したいお茶を選び
壺の中から出されたお茶を水屋で皆で交代でゴロゴロと臼で挽くのも一年ぶり。
臼で挽いたばかりの濃茶・薄茶はいつもいただくお抹茶とは少し違って
粒が大きい(茶舗では機械で細かく細かくパウダー状に挽くのですがお稽古場で石臼で挽いたお抹茶は粒子がそれと比べると少し荒く一口頂くとすぐ違いがわかります)
人数分のお茶を挽くのは結構大変な肉体労働で
口切の翌日は腕が鈍い筋肉痛になります。
でも、それもまた楽し。