こと子の日々の暮らし方

夫婦と猫3匹との平凡な暮らしを日記代わりに綴っています

お茶事にお招きいただきました。

まもなく日付も変わりますが、皆さま、良いクリスマスをお過ごしでしょうか。

2023年もあと1週間を切りました。

なんだか1年ごとに時間が過ぎるのが早くなる気がします。

 

お茶のお稽古の関係で、季節ごとに全国のお社中さまに向けて活動内容や行事報告、今後の予定などをお知らせする会報をお届けしているのですが

毎年、12月の末に発行している冬号は年内に皆様のもとへお届けする、というスタンスで続けています。

最近は郵便局が、土曜日の配達をなくし、同じ市内でも翌日配達をしない、ということになったので例年にも増して発送の期日に余裕がなく

執筆をお願いしている方々からの原稿が届くのをドキドキしながら待って

校正担当者とのやり取りをし、編集・入稿・校了・印刷・封入・そして発送、という流れで進めています。

その冷や冷やバタバタの会報も本日無事に郵便局窓口に持ち込むことができ、

心からほっとしているところです。

 

前回の記事で大丸にのし袋を買いに行ったことを書きました。

hibinokurasikata.hatenablog.com

 

記事を書いた翌日、お招きいただいたご連客の皆様と湖国の某宅へお邪魔してきました。

風が強く冷え込んだ日でしたので着物の上にカシミヤの着物コートを着込み、その上から大判のストールも羽織って。

 

 

「お茶事のお稽古のつもりでお気軽に」とご招待状に書いていただいていたので

当日は一つ紋のついた色無地で。

私お好きな紫の色無地です。

背に、縫い紋が入れてあります。

合わせた帯は、実は九寸名古屋(元は絵羽織だったものを帯に仕立て直したもの)なのですが柄行きが少し改まった感じなので、袋帯の二重太鼓ではないけれど、これでお許しいただくことにして出かけました。

お客は男性2名・女性3名

私以外の女性陣、お一方は付け下げ訪問着に有職文様の名古屋帯

もうお一方は色無地に季節の柄のしゃれ帯でした。

 

寄り付きでお白湯をいただき、路地を通って腰掛待合へ。

ご亭主の迎付を受け、お見送り、そののち腰掛待合へいったん戻り

正客から順に柴折戸をくぐり内路地へ。

蹲で手や口を清めて躙り口からお茶室へ入ります。

 

床や釜などを拝見し終わったタイミングでご亭主がご挨拶、

いったん下がられて、初炭点前がありました。

お炭の見事なこと。

白枝炭という、茶道で使われる枝の形で焼いた炭に胡粉を塗って白くしたものがあるのですが、その白い枝炭が炉の中に入った様子も、それはきれいでした。

 

炭点前が終わると「時分時ですので」とご挨拶があり

懐石が始まります。少しづつ出されるので美味しくいただいているうちに、それとは意識せずにおなかはいっぱいに。

八寸の頃には(この後湯桶が出てくるけど大丈夫かしら?)と思うほどでした。

でもどのお料理も丁寧に作られ、それはおいしかったです。

 

おなか一杯に懐石をいただいているのに、「甘いものは別腹」の言葉のままに

主菓子(末富の雪餅でした)もおいしく頂戴し、

いよいよ濃茶が練られます。

静寂の茶室の中に茶筅の音と、釜の湯が沸く松風がなんとも幽玄で

私はいつもこの時を迎えるとお能を見ているときのような印象を持ってしまいます。

 

この一服をいただくためのこれまでの流れ。

お茶事にお招きいただくと、普段、お稽古しているお薄や濃茶の点前、水屋のお稽古などはすべてこの流れの果ての一服の為なのだということが実感として理解できます。

 

挿し障りのない部分だけ、画像を撮らせていただきました。

 

寄り付きに戻り、帰り支度をしているとお番茶と水菓子までも持ち出てくださいました。

お玄関でお見送りをしてくださる時に、その日初めて水屋を務めてくださった方と顔を合わせることができます。

ご挨拶をしお礼を述べて帰路につきました。

 

帰りの道で時計を見ると、5時間お邪魔していたことに気が付きました。

あっという間の5時間。

 

心を尽くしてご準備くださったお茶事。

今年は8月の朝茶事と、今回と、2度、お茶事にお招きいただきました。

 

年の暮れに、素晴らしい時間を過ごすことができ、改めて

これからもお稽古に精進していかなければ、と思った一日でした。

 

 

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