8月末から9月半ばまで、引っ越しの前後、時間も気持ちも、余裕が無くて洋服でお稽古に通っていました。
会う人会う人、「どうしたんですか⁈今日は洋服なんですね」と声を掛けていただき
「洋服も持ってるところ見て貰わないと・笑」と冗談で返していたのですが、
ごく一部のお仲間をのぞいて引っ越しすることは必要なければお話していませんでした。
10月1日 日曜日 10月最初のお稽古日にはなんとか着物でお稽古に。
10月は風炉最後の季節。
肌寒くなり始める頃なので、夏の間、お客様からは一番遠い場所に設えられていた風炉釜を、少しお客様寄りの位置に移動させます。
そして、名残の侘しさ、秋の物悲しさを表す意味で
何か十分ではないものを道具に用います。
例えば、割れた風炉やタレがかけた釜、金継されたお茶碗など。
反して、床の花は、残花を集めた、と、十数種類も入れたりして
なかなかに面白い、年に一度きりの10月の茶室が出来上がっています。
着物はほぼ一応、和箪笥に納める事が出来たのですが大きなアイアンシェルフ3段に乗せていた帯の収納がまだできていないため帯はとりあえず箱から出てきたものを着用していきました。
これまでとは背景が違っているので自分で見てもなんか変(笑)
青朽葉色の色無地。
昔から言われている着物ルールでは10月に入ったら袷、なのですが
10月に入っても30度を超えている状態で、とても袷なんて着ていられませんから
単衣です。
正絹 単衣 青朽葉色の色無地。 背に刺繍の一つ紋。
実家の和箪笥にあった着物なので祖母の物か母の物かは不明です。
紋も、実家の物ではないので頂き物かもしれません。
色合いが秋にぴったりなのでいつも9月末か10月初めに着ています。
帯は出番の多い太鼓柄、丸形花模様印度更紗(十七世紀)写し とたれ先に作家さんの手で書かれている帯です。
軽くて締めやすく、割合にどんな着物にも合わせやすいので出番の多い1本です。
この帯締めは先日、友人の義妹さんから譲ってもらったか中の1本です。
未使用でえり善さんのタグと房を覆う紙が付いたままでした。
この日のお稽古で、仲良しのお稽古仲間に引っ越し荷物の片付けの進捗状況を尋ねられ、
「一応、どの部屋もなんとか目途が付いてきたけど、夫の書斎がねぇ……
横になって蟹歩きしないといけないくらいダンボールが積みあがってて
しかもほぼ書籍や書類やから、今、地震が来たらあの人下敷きになって圧死するかもしれないわ」
と報告したところ
「心を鬼にして絶対にやってあげたらあかんよ、ちょっとでも手出したら
完全に当てにされるから」
というありがたいアドバイスが帰ってきました。(爆笑)
夫の性格を十分に知り尽くしたお稽古仲間のありがたく、頼もしいこと(^ω^)
夫の書斎が片付く日はいつかやってくるのでしょうか?