茶道では11月から4月の炉の季節、床の茶花は、基本的には椿と添え、とされています。
勿論、他の花を入れてもいいわけですが。
3月も半ばを過ぎて気温が高くなってくると椿の花を探すのも少し苦労があって
茶室に似合ういい形の蕾の椿は、春が近づくと数が少なくなってきます。
我が家の庭には椿が数種類。
ほぼ鉢植えで育てています。
すべてを地植えにしてやれるほどのスペースが無い猫の額の庭で、植木鉢に育ち
今、盛んに花開いているのは宗旦と言う種類の白の椿です。
千利休の孫、宗旦の名前の付いた椿。
茶室では開いた花を用いることはあまりせず、特に椿はふっくらと膨らんだ蕾が良しとされます。
けれど、気温が上がり始める春の茶室は炉の炭の熱で、朝、挿した椿がお昼には開き始める、と言ったこともしばしばあって、
そうすると午後には新しい蕾を枝を入れ直す、と言ったこともあるわけです。
お茶のお仲間で料理家・陶芸家として活躍している福森道歩さん作の
花入れ。
大ぶりの壺を写した姿をしています。
先日、彼女とお仲間の展覧会『光象展』に出かけました。
この展覧会に道歩さんが出品していたこの花入れ、一目ぼれして連れて帰ってきました。
見る角度によって、灰をかぶったところ、自然釉が溶けて流れたところ、
土味がそのまま出てきているところ、と
見どころの多い小壺です。
「花を入れたところの画像、送ってな」と道歩さんに言われているけれど
彼女にはまだ画像を送れていません(^^;)