映画『土を喰らう十二か月』を観に出かけた時の話は以前にここで記事にしました。
hibinokurasikata.hatenablog.com
この作品を観ながら、「ずーっと、(まるで福森さんちの生活を見ているみたい)と思っていた」と上の記事に書いているのですが、
先日、その福森道歩さんと会うことがありまして、
「土を喰らう十二か月、観たんだけど、初めから終わりまで、なんだか福森さんちを見てるみたい、と思ってたらエンドロールにお父さんの名前が出て来て、劇場パンフレットにもこの映画を撮るに際して福森さんのお宅にお邪魔したことが書いてあって合点がいったわ」と話しました。
道歩さんは「うちも、あの映画のジュリーと松たか子さん見て、まるでお父さんとゆきちゃん(先年、若くして亡くなった福森家のご長女)見てるみたいや、と思てん」と言っていました。
映画の中のジュリーと松たか子さんは作家と担当編集者、
男女の関係にあるかどうか、というあたりは具体的な表現はなく曖昧になっていましたけれど、
ジュリーが、とにかく松たか子演じる若い編集者に美味しいものを食べさせたい、と思っている、慈しんでいる、大地からの恵みの一番美味しい食べ方を教えている、
そんな部分を、「お父さんとゆきちゃんみたい」と福森さんは感じたんだろうと思いました。
その福森さんから、「あの映画の監督は『土楽さんの日日』を撮った人やねん」と聞いて、ますます合点がいきました。
映画の準備段階で、NHKのドキュメンタリー番組『土楽さんの日日』を撮影していたんですね。
この番組、放送が決まった頃に
ずいぶん長い時間をかけて撮った、
「だからきっといい番組になってると思う、良かったらみてね」と
福森さんから聞いていました。
↑この画像、右側の文章にもあるように、映画「土を喰らう十二か月」と「土楽さんの日日」は双子のような作品。
私が感じた「福森さんの生活を見ているみたい」という映画から受けた印象は間違っていなかったんです、えっへん(笑)
道歩さんによると、「うちの器、かなりあの映画の中に使われてるねん」
福森家の日常の中にある器がそのまま、映画の中に登場していたのも私の印象通りでした。
さて、先日、福森道歩さんと会った、と冒頭に書きましたけれど
その理由。


道歩さんが焼いた麦藁手の飯碗。
可愛いでしょう?
「飯碗やから、ご飯食べてな」
って一言添えられて。
もしかして彼女、私がお茶点てるのに使うかもしれない、って思ったのでしょうか?
掌に優しく沿う、道歩さんの飯碗。
あったかいご飯をよそって毎日美味しく使わせていただきます。