2月11日 建国記念の日 祝日の今日、
京都市内、某所にて ある行事があって出かけてきました。
わけあって、場所は書き記す事が出来ないのですが、
例えて言うなら、私設の迎賓館のようなところ。
お声がけいただいたその行事は午後からだったのですが
他にも関わるべきお役目を頂戴していたので、少し早めの、ちょうど正午に現地に伺いました。
主催者の方はすでにお見えになっていたのですが、私が果たすべきお役目までは少し時間があったので、その「迎賓館・のような建築物」の中を案内していただけることになりました。
広い玄関を入った正面に、節句飾り。
床・天井・壁・照明、その他 すべてのものが現在の粋を集めた集合体のような建物で
扉が開くごとにため息がもれます。
(夫は仕事で一度利用させていただいたことがあります、羨ましい……)
今日、お邪魔させていただいたところも、あの素晴らしい迎賓館を、少し規模を縮小したような建築物でした。
訪問着を着るほどの行事ではなかったので小紋で出かけました。
縮緬の京紫の地に疋田絞りで兎が跳ねる様子を飛び柄で染められた小紋。
この着物の地色の紫、私の好きな紫とは色のトーンが少し違っているのですが
たまには着てやらないと、と、虫干し代わりに、和箪笥の引き出しの一番下から出しました。
帯は白地に大きめの雪輪が縁取りのように入っていて、
その中に、ごく淡いピンクや黄色、灰色で花びらが散らしてある九寸名古屋。
この帯、芯が柔らかすぎて少し絞めにくいのですが、白い帯はなにかと重宝で
出番が多い一本です。
帯揚げはごくごく淡い灰紫のちりめん
帯締めは着物の地色とほぼ同じ、京紫に白が組まれた笹波組
今日の行事にはお茶もお出ししたのですが
お菓子をいただいて帰ったので留守をしてくれていた夫のお土産に。
京都鶴屋鶴壽庵 製 銘「厄払い」
もっちりした中に黄な粉の餡。
節分の枡を形どった主菓子です。
来場された方にも評判が良かったように思いました。
帰りの車の中に、母が暮らしている施設からの着信がありドキッとしました。
私設からの電話って、事務関係なこともありますけれども
大抵は母の体調に関することが多くて、スマホの画面に母の暮らす施設の名前で着信があると、いつも胃がキューっとなるような気がします。
恐る恐る出てみると、母が車椅子のベルト(足が弱っているのにすぐに自分で歩こうとして転倒することが度々あるために車椅子使用時は安全ベルトをしています)を勝手に外し、その拍子に椅子からずり落ちて少し肘を打った、とのことでした。
幸い、大したことはなく、本人も元気にしているけれど、ご報告を。との内容でホッと致しました。
私設のスタッフさんも大変です。
入所者さんに少しでも何かあると家族に連絡を入れなくてはいけないんですよね。
私にしてみれば、ちょっとずり落ちて腕を打ったくらいのことなら、
わざわざお電話をして下さらなくても。と思うのですが
そういうわけにはいかないのですすよね。
母を預かっていただけているからこその、私の生活、
今日のような、普通なら経験できないような場所にお邪魔できるのも
いろんな方の協力があってこそ。
楽しいままに帰宅できた今日に、感謝の気持ちの一日でした。