今週、月曜日、無事に退院した母。
2月4日に意識レベル低下、血圧 上が50を切り白血球20000越えで緊急入院したのですが、その際の母が入所していた施設の対応にどうしても疑問が残り、
病院とも相談させていただいて退院と同時に違う施設に移ることになりました。
新しく入所する施設との契約や入院前に暮らしていた施設からの荷物の搬出など
バタバタと過ごした数日が過ぎ、
母が少し新しい施設になれてきたような様子が見えたので(施設の職員さんがマメに連絡をくださいました)私の気持ちもやっと落ち着きました。
一応、事務的な用事も済んだのでしばらくは安心してお茶のお稽古に通えそうです。
と、言っても高齢な母、いつ何時、体調を崩したり転倒骨折をするかわからず気が抜けませんけれど。
この10日間ほどの身体的・精神的ストレスから解放されたくて今日はお稽古に伺いました。
4月最終日
炉のお稽古も最後です。
年に1ヶ月、4月だけの茶室の設え、釣り釜に旅箪笥も今日を最後にまた来年までお稽古できません。
昨日は嵐のような大雨が午後4時頃まで、その後、雨が上がったと思ったら
まるで台風の後のような強い風が吹いてとても寒かったです。
猫たちの圧に負けて床暖を入れました(^^;)
で、今朝。
やはりひんやり、少し肌寒い朝で、
数日前の気温なら単衣でも暑いかなと思っていたのに予想に反して袷でも大丈夫でした。
飛び柄で兎と、舞う花びらと摺り疋田で雪輪が染められています。
季節的にあまりふさわしい色の着物ではないと思ったのですが
今日は是非ともあの帯を!と思った花菖蒲の帯に一番色目が合うのがこの着物でした。
帯は縮緬に手描きで花菖蒲の九寸名古屋。
大好きな帯です。
茶色と青緑(ターコイズブルーやペパーミントグリーンなど)は補色関係にあるので
今日の着物と帯の組み合わせは色×色、と言うことで考えるといい取り合わせになったように思います。
帯揚げはなにかと重宝している白のちりめん地に抹茶色の輪出し、梅の飛び絞りです。
この帯揚げ、購入する時にはちょっと思い切りのいる値札が付いていたのですが
思い切って買ってよかった一枚でした。
帯締めは赤紫の笹波組。
帯の花菖蒲の中の紫に添わせてみました。
道中の羽織もの
着物の色に合わせて明るいターコイズブルーの紋紗の道行きにしました。
この道行きも今の季節に重宝します。
久しぶりのお稽古は入古調(いれこしらべ)
濃茶の点前の中の一つ、
お道具のうち、茶碗・茶入・茶杓のいずれかに亭主にとって思い入れや由来、何か格別な由縁がある際に行われる点前です。
通常、お茶碗の中に組む茶筅と茶巾、茶杓をあらかじめ水指の上に準備し、
茶碗の中に点前帛紗を入れ、その上に茶入を乗せて運び込みます。
お客は席入りし、その設えを見て
(あぁ、この席は茶碗・茶入・茶杓のどれかに何か意味があるのだな)とわかるというわけです。
点前をしていく中で、茶碗の銘を訊ね、茶入 仕服 茶杓の拝見をしていくうちに
その特別な意味が見えてくる、というとても楽しく興味深く、また謂れを聞いて感動もする、お茶の醍醐味の片鱗が見える点前です。
この入古調は私がお稽古している流派の独自のものかもしれませんが
他流様でも同様の点前があるのかもしれません。
さて、明日から5月。
いよいよ風炉の季節が始まります。
『薫風自南来』
爽やかな初夏の訪れ、となってほしいものですが天気予報では明日は雨だそうです。