こと子の日々の暮らし方

夫婦と猫3匹との平凡な暮らしを日記代わりに綴っています

夫婦でお茶会

お茶のお稽古をつけてくださっている宗匠から

「茶会をやりなさい」とお話があったのは今年の7月。

また本格的な夏が始まる前の事でした。

 

一度はご辞退したものの、「何事も経験、きっと、一つ違ったものが見えてきますよ」

との言葉に背中を押していただいてお席を持たせていただくことになりました。

 

それから約4ヶ月、常のお稽古に通いながらも、気持ちの中には常に(テーマをどうしよう)、(お道具組は?)と言うことがぐるぐる渦巻いていました。

自宅に友人をお招きしておしゃべり会の「ついで」のようなちょっと一服とはわけが違います。

 

私の中で不安だけが膨らんでいっている間に、宗匠が全国各地のお稽古場でお出ましになるたび、「お茶会をしますから是非お運びくださいね」と『宣伝⁉』してくださったおかげで、東京や東北、四国や九州からも何人かがお越しくださることになり、

もうその頃になると、(なるようにしかならないわ、泣いても笑っても23日が来れば始まって終わるだけ」と言う心境になっていきました。

 

なんとか昨日(11月23日)を終えて思うことは

準備段階で、お出しするお菓子を考えたり、道具組を考えたりしている間が一番たのしかった、と言うことです。

来てくださる方に何とか喜んでいただきたい、と言う気持ちが実を結んで

お客様が喜んでくださったり、びっくりして下さったり、

お席を退出される際に頂いたそれぞれの感想が一番のご褒美になりました。

そして、宗匠がお茶会やお茶事をしてくださる時、どれほど招かれる私たちのことを考えて心を尽くしてくださっているか、と言うことが、

うわべだけの言葉ではなく、心から実感できたことが一番の収穫でした。

 

お茶会のお道具組のことなど、詳しいことはここに書き記すことはしませんが

当日の主菓子を見てください。

 

帰宅後、自宅の皿に盛りつけたもので、お茶会の銘々皿ではありませんが

濃茶にお出しした上用饅頭の餡はブルーベリー(青苺)

お饅頭を二つに割ると美しい紫の餡が現れる、という趣向です。

 

銘は「炉火純青」

炉火はと囲炉裏の火のことで、

炎が青色になると温度も最高に達するということから、学問や技芸が最高の域に達すること。

私の技芸はまだまだ山のふもとに立ったばかりの状態ですが、お出しするお菓子は

「最高のものを」という気持ちを菓子司に形にしてもらいました。

 

薄茶の席では上の画像の押物 今が盛りの紅葉に銀杏や松葉を吹き寄せ柄にされたもの。

席主の足りない部分をお菓子で存分にお出しすることで許していただこうと

この押し物に添えて、ヤンポには「菜果糖」

 

www.saikatou.com

さらに、銘々皿に各地の昔ながらの菓子二種をもってお出ししました。

 

皆さま口々に「あらぁ、こんなに頂けるの⁈ 食べきれないわ」と仰りながらも

美味しいわ、とほとんど召し上がっておられる様子に嬉しくなりました。

 

細かいところでは失敗や足りないところもあって、思い出すと穴を掘って隠れたい気持ちになりますけれど

それよりも、無事に務め終えて、お客様がお帰りの際には

「良かったわ」「楽しいお席でした」とねぎらいの言葉を掛けていただいてとても嬉しかったです。

お茶会を持つというのは大変なことですけれど、一度やると、またしたくなる と言うのがわかる気がしました。

 

さて、そんな当日の装い

 

淡藤色の色留袖 背に一つ紋

襦袢の抜きが不十分で半衿が出ているのはお目こぼしください。

 

帯は黒地に宝尽くしの西陣

 

帯揚げは白藍に唐花が織り出された唐織の帯揚

帯締めは白に極控え目に水色の点が散らされた平組

 

すべてが終わってお水屋方が「ご主人と写真を!」と言って下って

久しぶりのツーショット

 

この日のお茶席は全部で5席

お越しくださったお客様は70名弱

 

夫婦で朝から一日留守にしていたので帰宅すると激おこのタイガーが待ち構えていました。

 

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