空梅雨のまま、梅雨明け宣言がなされ、今夏の水、稲作はどうなることかと心配していましたら、昨夜半から降り始めた雨が今日は一日、本降りでした。
めぐみの雨、そういいたくなるありがたい雨降り。
庭の植物たちもなんだか生き生きしているようでした。
とは言え、台風4号がやってきているようで週明けから沖縄を皮切りに
列島を縦断しそうな進路予報ですね。
何事もございませんように。
さて、そんな今日のお稽古の際の着物。
帰宅後に画像を撮ったのであちこちシワだらけ
どうぞお目こぼしを。
着物は見る角度によっては銀色っぽい光沢のある潤色(うるみいろ)
繊細な織柄・地紋と光沢は紋紗ならでは。
手触りもトロリ・ぬめりと言った感じです。
体感は絽よりは暑い気がしますが(地紋がある分、織目が詰まっているので当然ですが)、今日は朝からの豪雨と言ってもいいような雨のおかげでこの数日の異常な暑さよりは落ち着いていたので紋紗を着ようという気になりました。
裾が汚れるのが嫌なので往復の道中は裾を帯に挟み上げて雨コートを着て行きました。
往路は家で支度したのできれいに裾をからげてコートを着たのですが
帰りはお仲間とご一緒に宗匠宅を辞したのでバタバタと身支度をしたら
乗り物に持っている間に着物に変なしわが付いてしまってショック😢
この紋紗、仕立てた時は気に入っていたのですが年齢と共に、このぼんやりした色目が似合わなくなりました。
もう十分楽しんだ着物なのでこの夏が終わったらいつもの呉服屋さんに持ち込んで
抜染してもらい、なにか爽やかな色目に染め変えてもらおうと考えています。
何色がいいか、今絶賛 悩み中。
帯は絽綴れ。
花紺色の地に七宝繋ぎの太鼓柄の九寸名古屋です。
柄の部分のキワには金駒刺繍が施されています。
絽綴れは本来、八寸名古屋に仕立てるものでしょうけれど
この帯は無地場は絽織、七宝繋ぎの中は絽綴れと唐織に織られていて縁取りに金駒刺繍もあるので九寸名古屋の太鼓柄ですがちょっとした軽いお茶会(大寄せや内々の趣味の会)などにもしめられそうです。
帯揚げは同じく白のレース。
今日から7月、と言うことで宗匠のお稽古場は建具がすべて盛夏用になっていました。
玄関を開けると袴付けに夏仕様の簾、畳の上には籐の網代
7月8月のお稽古場は建具はすべて葦戸に、畳の上には籐の網代敷に変わります。
なので玄関を開けたとたんに(あぁ、また夏が来たんだわ)と毎年感じさせていただけます。
籐の網代は今、編む職人さんが減ってしまっているそうで大変貴重な品になっているようです。
端が少しほつれても修理をしてくれる職人さんを探すのが大変なのだそうで
綿で裏打ちされた籐の網代、本間の八畳サイズになると100万円ほどもするそうです。
その籐の網代を、袴付け・寄付き・お茶室と敷き詰めていただいているので
(数百万を踏んで歩いている!)と思うと一瞬緊張が走ります。
宗匠宅の網代式は年月を経て素晴らしいあめ色になっているので葦戸の入ったお部屋に敷き詰めてある夏の室礼を拝見するとそれだけですーーっと涼風が吹き抜けるような気持ちになります。
雨が降る前の、庭の桔梗
私の大好きな紫の花です。