夫の両親は昨年の11月に二人そろって介護施設に入居しました。
この1年間、コロナの影響で面会も思うようにはできなかったのですが
今日は久しぶりに面会が叶いました。(コロナの間は病院の付き添い以外は面会不可でした)
1年前、施設への引っ越しの際に義母から
「こと子さん、食器や着物、もらってね」と言ってもらっていたので
義母が大事に集めていたコーヒーセットやお皿などを、留守宅に通って少しづつもらってきていたのですが、コロナが落ち着いてきた今、義父が家を売る決心をし
バタバタと事が進んでいます。
先日、夫が仲介業者さんと実際に購入する不動産屋さん、今家に残っている家財をすべて処分してくれる処分業者さんなどが下見に入ったことでいよいよ家を手放すことが現実となったところで義母から
「着物、着られそうなものがあったら持って帰ってね、好みがあるから無理にとは言わないけれど」と連絡がありました。
夫も「昔の着物やし、君の好みに合わなかったら無理にもらわなくてもいいよ」と言っていたのですが
今日、夫と二人、義理実家へ行ってきました。
荷物を持って帰るのはきっとこれが最後になりそうです。
今まで何となく遠慮があってためらっていた義母の寝室の和箪笥を開けてみました。
義母は大阪の人なので和服のほとんどは大阪の日本橋の呉服屋さんで誂えていたようで
和箪笥の中には誂えた時のハギレなどと共に呉服屋さんの納品書がしまってありました。
着物に傷みがないか調べるために一枚一枚広げて見ていると
「あぁ、この着物はお気に入りやったんかよく着てたわ」とか
「こんな着物見たことないわ、誰かにもらったんかなぁ」などそばに座っていた夫が懐かしそうに見ていました。
裄などをお直しすれば私が着ることができそうなものを選んでいると
「もらってくれたら母が喜ぶわ」と、夫。
なんだかんだ言いながらも夫は母親の着物を私がもらって着ることにしたのをとても喜んでいるのがわかって、やっぱり男の子はいくつになってもお母さんが好きなんだなぁ、と妙に納得しました。
義母の寝室には着物の他に毛皮やバッグなどもずいぶんたくさんそのままになっていて
施設に引っ越すときに「もうお食事に行ったりお買い物に行ったりも自由に出来なくなるのね」としみじみ言っていたことをふと思い出しました。
義父が定年した後は毎年二人で海外旅行に行くのを楽しみにしていた義理両親が使っていた大きなキャリーバッグ2つに着物や毛皮、バッグなどを詰めて自宅に持ち帰りました。
持ち帰った着物たちはもう一度各部の寸法を測ってどういう風にするか
(洗い張りしてマイ寸法に仕立て直すか、帯やコートなどにするか)少しずつ考えていきたいと思っています。
画像が無いのは寂しいのでいつかのおやつを。
お茶碗はホイアンの骨董を扱う店で手に入れた安南です。