こと子の日々の暮らし方

夫婦と猫3匹との平凡な暮らしを日記代わりに綴っています

京博のお呈茶席へ

京都の紅葉もいよいよ終わり。

でも町中には大きなキャリーをゴロゴロ引いた方が大勢いらっしゃいます。

 

京都国立博物館は七条東山西入ルに位置しています。

このバス停を通るバス路線は清水寺知恩院祇園方面へ向かうので

京都駅からの反時計回りや、反対に東大路からやってくる時計回りのバスも

観光の方で超満員になりがちです。

京博から京都駅なら歩いた方が快適なくらい。

 

そんな京都国立博物館、明日12月4日まで、特別展『京(みやこ)に生きる文化 茶の湯』展を開催中です。

 

今回の特別展に出かけるのは今日が3度目。

hibinokurasikata.hatenablog.com

 

前期に一度、後期に入ってもう一度、そして会期最終日を明日に控えて今日が3度目です。

 

実は12月3日と最終日の4日に私がお稽古している流派が担当するお呈茶席があり、特別展開催前の予約券発売初日に予約をしていました。

 

今回の展覧会には、三千家と藪ノ内さんがお呈茶席を担当することに決まっていたのですが、三千家の一つである私のお稽古している流派は、ご当代家元の喜寿のお祝いの連会が10月に入って連日持たれていて、

12月に入ってやっと家元関係者の手が空く、と言うことで最終の土日にお席を担当する、と言うことになっていました。

 

今日はお稽古仲間数名と午後の一番のお席を予約していて現地集合。

会場になっているのは博物館内の、普段はレストランとして営業されている店内で、

立礼でのお席。

お席主は高松で社中をお持ちの先生でした。

入室するとすぐに気づいてくださって

「忙しい中をありがとうございます」と声を掛けていただき席に着きました。

 

密を避けて、一席20名で店内はゆったりとしています。

私の入った午後一番のお席、ぐるっと見渡すと半分以上、お顔を知らない方。

お菓子の頂き方や持ち物(懐紙や菓子切りなど)を見てみるとどうやらお茶のお稽古を特別にされているようではなさそうなご様子でしたけれど、

京都に来たついでに、気軽にお茶の経験を、と参加されているようにお見受けしました。

 

お呈茶席の開始時間前に、博物館のスタッフの方から

「中に入られたら画像を撮ることは一切禁止、お菓子やお茶碗も撮影しないでください」と注意があったのですが、

お正客席に座られた男性がお菓子が運ばれて来るや否や鞄からタブレットを出し

画像を撮り始められました……(;'∀')

 

(えっ……)周りの方やお席主の表情に気づかれることなく、

タブレットで写真を撮り続けるお正客。

ご様子から、予約をされてこられた方のようでしたけれど、お連れの女性(ご夫婦?)も諫めることもされず、

お点前が終わって皆でお道具などを拝見している間も、お軸や点前座の道具組を、ためらいもなく撮影されていました。

 

お席主を務められた先生にご挨拶をして退出したのですが

次の席を待つ列の中にお稽古仲間の顔がありました。

 

そんな今日の着物

 

 

正絹 雪輪模様の飛び柄小紋

光沢あるグレーベージュの地色に、霰の地紋と、目を凝らさないとわからないほどの雪輪模様が白と金で重なるように染められています。

ブログの記事で確認してみると、この秋、最初に袷を着た10月のお稽古がこの着物でした。

 

帯は黒絵羽の繰り回しで帯屋さんに仕立ててもらった名古屋。

元は羽織で、20才の頃に実家で誂えてもらったものでした。

当時は色無地に黒の絵羽織、と言うのがフォーマルな着物の定型、卒業式など改まった席のお母様方はほぼそういう装いをされていました。

 

でも時代の流れとともに着物の「今風」も変わり、私が20代の頃の羽織は裄も身丈も短すぎて、もうそのままでは着ることもできなくなり、

その黒絵羽は一度も袖を通すことなく、この帯と利休バッグに繰り回しすることに。

結果として、この繰り回しはとても満足のいくものになり、出番が増えたので、羽織(今は帯になった)も喜んでくれているだろうと、自己満足しています。

 

帯揚げは淡い緑の総絞り。

12月に入ったので温かみを出してみたかったので選びました。

帯締めは着物の地色とほぼ同じ、グレーベージュと白が真ん中で組み分けられた丸組。

 

博物館を後にして、京都駅隣の伊勢丹へ。

少し買い物をして帰宅すると玄関扉の格子のガラスに猫たちのシルエット。

 

三匹がきれいに並んでお出迎えしてくれました。

二階の自室に上がると、揃ってついてきて、着物を脱いでいる間、「うにゃー!」

「にゃんにゃん」と口々に話しかけてきます。

多分、

「おばちゃん、どこ行ってたん!おっちゃん一人いても何の役にも立たへんし!」

「おなかすいた、早よ、おやつ出して!」と言っていたと思います。

 

あぁ、着物くらいゆっくり脱がせてほしい。

 

 

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