母方の祖母は明治生まれとしてはとても背の高い人でした。
晩年は背中が少し曲がっていましたけれど、
私の記憶の中にある、シャキシャキとしていた頃の祖母は私とほぼ変わらない背の高さで、
跡取り娘として家を継ぐために婿養子を迎える際の第一条件は
「自分より背の高い人」
だったそうです。
その条件を満たして婿に来た私にとっての祖父もすらりと背の高い人で、
その両親の遺伝子をしっかりと受け継いだ母や母の妹たちもこぞって背が高く、
母方の親戚(私は従姉妹たちも皆女性なので血が繋がっているのは女性ばかりです)の中で一番背が低いのが私で163㎝です。
一人娘だった祖母の娘は3人
長女が私の母で、子供は私1人
次女である叔母は娘が2人、
三女である一番下の叔母には娘が3人
まるで何かの因縁のように、母方は女ばかりで家をつないできています。
と、
私の身長が163㎝だということを書こうと思っているうちに脱線してしまいました。
今の女性で163㎝は全然珍しくもないですけれど、私の年代だと割合に高い方で、
着物の寸法も、昔の反物幅だと裄が足りなくなるのです。
以前から着物ブロガーと呼ばれる方たちのブログを楽しみに読ませていただいているのですが、ネットオークションでびっくりするような手頃なお値段で着物を落札されていることに、
驚きと羨望を感じていました。
ネットオークションを見てみると、
これはいい、と思うようなものが沢山出品されています。
興味を惹かれる着物の寸法を確認すると
私には裄が短いことがほとんどです。
裄出しする縫込みがある物ですと
出して貰えば着ることができますが、
ネットで落札した着物を、いつも色々お願いしている呉服屋さんに裄出しだけに持ち込むのはなんとなく憚れる気がしてしまいます。
先日、暇に任せてオークションサイトを見ていたら
身丈・裄・袖丈・前幅・後ろ幅、と
全てマイサイズの色無地を数点見つけました。
お茶のお稽古をしていると色無地の出番が結構多くて、色のバリエーションがもう少し欲しいと思っていたところでしたので、2点ポチってなんとか落札することができました。
1枚は、紅掛空色
手元に届いたらイメージ通りの色でした。
もう1枚は
この色無地です。
私のイメージでは小豆色か蘇芳に近いと思っていたのですが、
届いた物はどう見ても紫色。
えっ⁉︎
と思って落札した商品の説明文を読み返してみたら、たしかに、似せ紫と書いてありました。
画像のイメージが目に飛び込んでいたので細かい説明を読み飛ばしてしまっていたのです。
それにしても、なんだか似せ紫とは思えない商品画像。
PCと、スマホとタブレットで同じ画像を見てみましたけれど、やはり私には小豆色か
蘇芳のようにしか見えません。
お品物自体には何のダメージも無いし
サイズもちょうどなのでいいのですけれど、
紫は1枚持っているのでほぼ同じような色無地が二枚になってしまい少し残念な結果になりました。
ネットで着物を買うのはやはり難しいです。
今回の2枚はどちらもほぼ着用感の無いもので
お手入れに出さなくてもそのまま着ることができそうですが、
ネットオークションを見ていると、
届いてみたらかび臭かった、とかタバコの臭いがしみ込んでいた、とか、
シミやシワがひどい、とかいう書き込みも結構あるようです。
全ては自己責任で、
ポチった結果、届いた物が予想と違っていたとしても納得する気持ちがなければ楽しい買い物にはならない、
それならば自分の目で見て確認できるリサイクル着物のお店を利用する方がいいのかもしれません。