こと子の日々の暮らし方

夫婦と猫3匹との平凡な暮らしを日記代わりに綴っています

チョコレート色の小紋でお稽古に

昨日の利休忌に続いて、今日はお茶のお稽古に行ってきました。

 

今週の床の掛け物は「歳暮」と題された歌が詠まれたもの。

濃茶の茶碗は人間国宝の作で銘は「無事」

 

いよいよ今年も押し迫って来たのを感じる取り合わせでした。

 

午前中だけで失礼する予定にしていたお稽古、

昼休みの、午前と午後の、弟子の入れ替えの時間帯に

先日の茶会にお越しくださった方、数名とお会いして

お礼のご挨拶をさせて頂けたので少し気持ちがすっきりしました。

普段は別のお稽古場でお稽古され、宗匠のところへは月に1度、2か月に1度、と言う方も何名かはいらっしゃるので、年内にお目にかかれてお礼をお伝え出来て良かった、と。

 

今日の着物

 

 

お気に入りの1枚なのでついつい出番が多くなりがちな小紋です。

チョコレート色の正絹縮緬

飛び柄で兎と、舞う花びらと摺り疋田で雪輪が染められています。

 

帯は金の織地に何となく侘しさを感じさせる草

地色は金で派手ですが、私のイメージとしては穂も吹き飛んでしまって

枯葉色になった芒。  って思っているのですけれど、どうでしょうか?

小さな蝶が飛んでいるのも、何となく冥界をイメージしてしまいます。

 

帯揚げは薄桃色に紫・黄色・草色が市松模様に染められたポイントのあるもの。

帯揚げは濃茶とベージュの細めの丸組

 

 

明日は母の暮らしている施設に出かける予定です。

最近、またコロナ感染が拡大しているので年末年始を実家に連れ帰ることが難しそうなのですが、施設の方と相談してみるつもりです。

 

 

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中村勇二郎の江戸小紋で

今日は今年最後の利休忌で、大徳寺・聚光院(利休さんの菩提寺でお墓も院内の墓所にあります)で法要が営まれました。

 

本来、利休忌の法要は毎月28日にあるのですが

12月は暮れも押し詰まるという事で早めに行われます。

 

三千家の始祖、利休さんの祥月命日は旧暦2月28日、

なので毎月28日には聚光院本堂で法要が執り行われます。

各月、三千家まわり持ち。

私がお稽古している流派は3月・6月・9月、そして12月を担当。

法要に伴う添え釜は私のお稽古する流派では聚光院であるのですが

他流派はそれぞれ大徳寺内の塔頭のいずれかでお席を掛けられているようです。

 

聚光院には三畳茶室の閑隠席(かんいんせき)と、四畳の桝床席(ますどこせき)があり、以前は閑隠席でお茶をいただいていました。

近年は閑隠席は立ち入りを禁止されているので千住博さんの描かれた「滝」の襖絵のある広間で立礼卓でのお席になっています。

 

ちょうど今、聚光院では普段は京都国立博物館に寄託している、国宝・狩野永徳の本堂の障壁画が里帰りしていて、今日の法要もその障壁画に囲まれた本堂で行われました。

 

(画像はお借りしました)

上の画像の中央のふすまを開けるとその奥に聚光院のご本尊・釈迦如来像と並んで

開山の笑嶺宗訢像や、開基の三好義継の像、そして千利休の像は祀られています。

法要の後はそれぞれのお像の前で手を合わせお焼香をさせていただくので、その際にはこの襖の奥へ入ることができます。

 

お茶の一席目に間に合うように、と家を出るつもりをしていましたら

中途半端に間際の時間に夫の父の弟さん(義叔父90才)から先に亡くなった義叔母の納骨の件で電話があり、その電話が思いがけず長くなってしまって、

お仲間との待ち合わせ時間が迫ってきて、着物を着る時間が10分余りしかなくなってしまいました。

 

大慌てで着ると碌なことはないですね、着物も帯もぐちゃぐちゃです。

 

出かける前はギリギリで余裕が無かったので帰宅してから撮りました。

 

着物は、伊勢型紙の道具彫師で人間国宝の中村勇二郎の最晩年の作、

宇治・平等院の梵鐘に鋳出されている文様をモチーフにしている江戸小紋です。

 

hibinokurasikata.hatenablog.com

↑こちらと同じ着物です。

 

帯は塩瀬、金茶色の地に丸に様々な吉祥紋と観世水文様、帯芯が柔らかくて

しっかり締めるのが難しい帯です。

本当は袋帯を締めて出かける予定が、なにせ時間との勝負だったので

帯の棚の上の方にあったこの帯を手に取って、えいやッと締めて出かけました。

なのでぐちゃぐちゃ(;_;)

 

帯揚げは若草色の縮緬

帯締めは赤茶の冠組

 

気が付けば今年もあと3週間になってしまいました。

年末に向けて、やるべきお仕事が迫ってきているので少し落ち着きません。

 

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3日続けて着物でお出かけ

お出かけ、と言っても3日間の初日と最後の日、つまり中日をのぞいてはお茶のお稽古だったんですけど。

 

金曜日に続いて今日もお茶のお稽古でした。

金・土・日と連続で家を空けると長男猫のタイガーがリズムを崩さないかと心配だったのですけれど、

三日目の今日、案の定、💩をトイレ以外のところでされてしまいました。

以前、やはりタイガーの粗相のことで相談したvet(獣医さん)の説明では

「嫌がらせです!」ときっぱり……

そう、タイガーは留守番させられるのが不満でトイレ以外で💩することで意思表示しているんです。

妙に頭のいい猫も困りものです。

 

そんなタイガーを怒らせての今日のお稽古の着物。

 

 

正絹 引き染めの小紋

一見、色無地?(薄暗いお茶室では特に)と見えるこの着物ですが、よく見るとグラデーションの引き染めになっています。

 

帯は正絹の紬地に手描きで17世紀の印度更紗の写しが描かれたもの。

 

帯揚げは辛子色のグラデーションになっている縮緬

帯締めは紫と柿色が表裏になった平組です。

 

 

ところで、今日の着物、ちょっとびっくりすることがありました。

 

この引き染めの小紋、仁仙という京都の作家さんの手によるもので

仁仙さんは一風変わった仁仙更紗(変わったというか奇抜な、と言った方があってるかも)と言う作品を染めていらっしゃる方なのですが、この日の私の着物のような落ち着いた引き染めも制作されています。

いつもの呉服屋さんでこの反物を見せてもらった時に、こういう濃い色目の着物も一枚あってもいいかも、と仕立てて貰ったのです。

 

今日、この着物を着てお稽古場に着いた時に、呉服のメーカー(作家さんの作品反物を扱っているメーカー)にお勤めの男性とご一緒になりました。

 

その方が「この着物、仁仙違います?」といきなり言ったのでびっくりして

「そうですけど、よくわかりますね、びっくり」とお返事したところ、

「うちが扱った反物ですわ、来月、仁仙先生と北海道に出張なんです!」と言われるではないですか。

 

お稽古仲間のその男性、着物作家さんに同行して全国各地の会場(デパートだとか、地元の呉服屋さんだとか、ホテルだとか)に行き、作家さんが白生地を染めていく実演をしながらお客様にご注文をいただく、という営業をしている方なんです。

そんなわけで、着物のことはとてもよくご存じなのですが、まさか今日、私が着ていた着物がその人が扱った反物だったなんて!

思わず

「京都はほんまに狭い、怖いわぁ」と言ってしまいました(;'∀')

 

「着てくださっている姿を写真に撮らせてください、先生に見せたら喜ばはりますわ」

って言われてるのを激しく拒否して逃げました。

 

こんなこともあるんですよね、エピソード付きになったこの着物。

秘かに(〇〇←彼の名前 小紋)と名付けることにします。

 

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京博のお呈茶席へ

京都の紅葉もいよいよ終わり。

でも町中には大きなキャリーをゴロゴロ引いた方が大勢いらっしゃいます。

 

京都国立博物館は七条東山西入ルに位置しています。

このバス停を通るバス路線は清水寺知恩院祇園方面へ向かうので

京都駅からの反時計回りや、反対に東大路からやってくる時計回りのバスも

観光の方で超満員になりがちです。

京博から京都駅なら歩いた方が快適なくらい。

 

そんな京都国立博物館、明日12月4日まで、特別展『京(みやこ)に生きる文化 茶の湯』展を開催中です。

 

今回の特別展に出かけるのは今日が3度目。

hibinokurasikata.hatenablog.com

 

前期に一度、後期に入ってもう一度、そして会期最終日を明日に控えて今日が3度目です。

 

実は12月3日と最終日の4日に私がお稽古している流派が担当するお呈茶席があり、特別展開催前の予約券発売初日に予約をしていました。

 

今回の展覧会には、三千家と藪ノ内さんがお呈茶席を担当することに決まっていたのですが、三千家の一つである私のお稽古している流派は、ご当代家元の喜寿のお祝いの連会が10月に入って連日持たれていて、

12月に入ってやっと家元関係者の手が空く、と言うことで最終の土日にお席を担当する、と言うことになっていました。

 

今日はお稽古仲間数名と午後の一番のお席を予約していて現地集合。

会場になっているのは博物館内の、普段はレストランとして営業されている店内で、

立礼でのお席。

お席主は高松で社中をお持ちの先生でした。

入室するとすぐに気づいてくださって

「忙しい中をありがとうございます」と声を掛けていただき席に着きました。

 

密を避けて、一席20名で店内はゆったりとしています。

私の入った午後一番のお席、ぐるっと見渡すと半分以上、お顔を知らない方。

お菓子の頂き方や持ち物(懐紙や菓子切りなど)を見てみるとどうやらお茶のお稽古を特別にされているようではなさそうなご様子でしたけれど、

京都に来たついでに、気軽にお茶の経験を、と参加されているようにお見受けしました。

 

お呈茶席の開始時間前に、博物館のスタッフの方から

「中に入られたら画像を撮ることは一切禁止、お菓子やお茶碗も撮影しないでください」と注意があったのですが、

お正客席に座られた男性がお菓子が運ばれて来るや否や鞄からタブレットを出し

画像を撮り始められました……(;'∀')

 

(えっ……)周りの方やお席主の表情に気づかれることなく、

タブレットで写真を撮り続けるお正客。

ご様子から、予約をされてこられた方のようでしたけれど、お連れの女性(ご夫婦?)も諫めることもされず、

お点前が終わって皆でお道具などを拝見している間も、お軸や点前座の道具組を、ためらいもなく撮影されていました。

 

お席主を務められた先生にご挨拶をして退出したのですが

次の席を待つ列の中にお稽古仲間の顔がありました。

 

そんな今日の着物

 

 

正絹 雪輪模様の飛び柄小紋

光沢あるグレーベージュの地色に、霰の地紋と、目を凝らさないとわからないほどの雪輪模様が白と金で重なるように染められています。

ブログの記事で確認してみると、この秋、最初に袷を着た10月のお稽古がこの着物でした。

 

帯は黒絵羽の繰り回しで帯屋さんに仕立ててもらった名古屋。

元は羽織で、20才の頃に実家で誂えてもらったものでした。

当時は色無地に黒の絵羽織、と言うのがフォーマルな着物の定型、卒業式など改まった席のお母様方はほぼそういう装いをされていました。

 

でも時代の流れとともに着物の「今風」も変わり、私が20代の頃の羽織は裄も身丈も短すぎて、もうそのままでは着ることもできなくなり、

その黒絵羽は一度も袖を通すことなく、この帯と利休バッグに繰り回しすることに。

結果として、この繰り回しはとても満足のいくものになり、出番が増えたので、羽織(今は帯になった)も喜んでくれているだろうと、自己満足しています。

 

帯揚げは淡い緑の総絞り。

12月に入ったので温かみを出してみたかったので選びました。

帯締めは着物の地色とほぼ同じ、グレーベージュと白が真ん中で組み分けられた丸組。

 

博物館を後にして、京都駅隣の伊勢丹へ。

少し買い物をして帰宅すると玄関扉の格子のガラスに猫たちのシルエット。

 

三匹がきれいに並んでお出迎えしてくれました。

二階の自室に上がると、揃ってついてきて、着物を脱いでいる間、「うにゃー!」

「にゃんにゃん」と口々に話しかけてきます。

多分、

「おばちゃん、どこ行ってたん!おっちゃん一人いても何の役にも立たへんし!」

「おなかすいた、早よ、おやつ出して!」と言っていたと思います。

 

あぁ、着物くらいゆっくり脱がせてほしい。

 

 

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急に冷え込んだので総絞りでお稽古に

にわかサッカーファンになっている我が家。

今朝は試合開始時間に起きてスタンバイ、TVで応援していました。

 

まさか(ごめんなさい)のスペインに勝って、グループを首位通過で決勝トーナメントへ進出を決めました。

もう気分が高揚して朝からテンションが高い私。

夫も朝食を食べ終わるとAbema TV の無料放送で、もう一度最初からスペイン戦を見ていました。

「やっぱり勝ってるなぁ」ですって。

見るたび結果が変わってたらびっくりですよね(;´Д`)

 

それにしても一流の人たちの活躍を見るのは本当に楽しいです。

スポーツのみならず、音楽も、絵画も、

世界のトップレベルの人って本当に素晴らしい。

にわか、になるのも許していただけますよね?

 

寝不足の今日でしたけれど、12月最初のお茶のお稽古日でした。

お稽古は午後からだったのですが、朝、この季節一番の冷え込みでしたので

着物は総絞りにしました。

 

青紫色の京鹿の子絞りです。

裏打ちがしてあって、絞りなので空気を含んで、着ているととても温かい着物です。

絞りの着物、と言うとなんだか古くさいイメージがあるでしょうか?

 

最近は職人さんの減少で総絞りの反物をなかなか見る機会が無いように感じます。

何年か前に、いつもお世話になっている呉服屋さんに立ち寄った際に

「絞りの反物がいくつか入ってきました、もう最後かもしれません」と、

4色ほどの反物を見せてもらったことがありました。

もう手に入りにくい、と聞くとつい手が伸びそうになってしまったのですが

よく考えてみれば、今、手持ちの絞りの着物を着ることだけでも手一杯でしょ、と自分を諫めて諦めました。

 

帯は黒地に櫛と組紐紋様の九寸名古屋。

手先を少しだけかがった松葉仕立てになっています。

 

帯揚げは白地に紅で梅の飛び絞り

帯締めはやはり紅色の平組。

 

この週末はちょっとバタバタ、予定が詰まっています。

 

京都の紅葉も、もう大方終わってしまい、歩道にはプラタナスや銀杏の街路樹の落ち葉が限なく落ちてきています。

雨の日は落ち葉に足を取られてうっかりすると滑りやすいので注意が必要です。

 

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この1週間に外で食べたもの

今日、所用で銀行に出かけたら、あらま、凄い人。

(うわっ!今日11月30日やん、月末……)

気付いていませんでした、なんてぼんやりな私、とほほ。

 

四条烏丸の角に南北で向かい合う、M銀行とM銀行

(笑)メガバンク、どっちもMでした。

 

入り口で入行を制限してました。

片方のM銀で用を済ませ、次は向かい側のM銀でもう一つ用を済ませて、

気が付けばけっこうな時間がかかってました。

普段は出来ることはすべてネットバンキングか、近所のATMで済ませているのですが

どうしても支店へ行かなくちゃならないこともありますよね……

 

で、銀行終わって、大丸京都店へ。

お友達に渡したい品を買って、一休みしたくてB1の笹屋伊織のカフェへ。

 

季節のマロンパフェ。

取り立てて笹屋伊織のファンと言うわけではないのですが、大丸の店内では

比較的空いていて待たずには入れるのがいいところ。

 

パフェをぺろりと平らげて、地下で野菜や魚を買って自転車で帰りました。

今日は自転車で走っていると風が冷たかったです。

 

先週、お茶会を何とか無事に終えてほっとしているところですが、

仲良しのお稽古仲間が「慰労会」と言う名の「美味しいもの食べておしゃべりする会」を開いてくれました。

 

 

懐石料理のお店の個室でおしゃべりはたっぷり2時間。

それでも話したりなくて、お仲間のうちの一人のお宅がお料理屋さんのすぐ近くだったのでそのままお邪魔することになりました。

 

お仲間のお宅の茶室でお薄をいただき、その後、ゆっくり足を延ばせる洋間のテーブルでまたおしゃべり。

 

気が付くと集合してから4時間余り。

まぁ、女性が集まるとおしゃべりが止まることはありませんよね。

 

いよいよ明日から12月。

今年もあっという間に最後の月になりました。

日頃からマメに掃除をしているところはいいけれど、見ないことにして放置している場所を片付けがてら掃除しないといけません。

 

 

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夫婦でお茶会

お茶のお稽古をつけてくださっている宗匠から

「茶会をやりなさい」とお話があったのは今年の7月。

また本格的な夏が始まる前の事でした。

 

一度はご辞退したものの、「何事も経験、きっと、一つ違ったものが見えてきますよ」

との言葉に背中を押していただいてお席を持たせていただくことになりました。

 

それから約4ヶ月、常のお稽古に通いながらも、気持ちの中には常に(テーマをどうしよう)、(お道具組は?)と言うことがぐるぐる渦巻いていました。

自宅に友人をお招きしておしゃべり会の「ついで」のようなちょっと一服とはわけが違います。

 

私の中で不安だけが膨らんでいっている間に、宗匠が全国各地のお稽古場でお出ましになるたび、「お茶会をしますから是非お運びくださいね」と『宣伝⁉』してくださったおかげで、東京や東北、四国や九州からも何人かがお越しくださることになり、

もうその頃になると、(なるようにしかならないわ、泣いても笑っても23日が来れば始まって終わるだけ」と言う心境になっていきました。

 

なんとか昨日(11月23日)を終えて思うことは

準備段階で、お出しするお菓子を考えたり、道具組を考えたりしている間が一番たのしかった、と言うことです。

来てくださる方に何とか喜んでいただきたい、と言う気持ちが実を結んで

お客様が喜んでくださったり、びっくりして下さったり、

お席を退出される際に頂いたそれぞれの感想が一番のご褒美になりました。

そして、宗匠がお茶会やお茶事をしてくださる時、どれほど招かれる私たちのことを考えて心を尽くしてくださっているか、と言うことが、

うわべだけの言葉ではなく、心から実感できたことが一番の収穫でした。

 

お茶会のお道具組のことなど、詳しいことはここに書き記すことはしませんが

当日の主菓子を見てください。

 

帰宅後、自宅の皿に盛りつけたもので、お茶会の銘々皿ではありませんが

濃茶にお出しした上用饅頭の餡はブルーベリー(青苺)

お饅頭を二つに割ると美しい紫の餡が現れる、という趣向です。

 

銘は「炉火純青」

炉火はと囲炉裏の火のことで、

炎が青色になると温度も最高に達するということから、学問や技芸が最高の域に達すること。

私の技芸はまだまだ山のふもとに立ったばかりの状態ですが、お出しするお菓子は

「最高のものを」という気持ちを菓子司に形にしてもらいました。

 

薄茶の席では上の画像の押物 今が盛りの紅葉に銀杏や松葉を吹き寄せ柄にされたもの。

席主の足りない部分をお菓子で存分にお出しすることで許していただこうと

この押し物に添えて、ヤンポには「菜果糖」

 

www.saikatou.com

さらに、銘々皿に各地の昔ながらの菓子二種をもってお出ししました。

 

皆さま口々に「あらぁ、こんなに頂けるの⁈ 食べきれないわ」と仰りながらも

美味しいわ、とほとんど召し上がっておられる様子に嬉しくなりました。

 

細かいところでは失敗や足りないところもあって、思い出すと穴を掘って隠れたい気持ちになりますけれど

それよりも、無事に務め終えて、お客様がお帰りの際には

「良かったわ」「楽しいお席でした」とねぎらいの言葉を掛けていただいてとても嬉しかったです。

お茶会を持つというのは大変なことですけれど、一度やると、またしたくなる と言うのがわかる気がしました。

 

さて、そんな当日の装い

 

淡藤色の色留袖 背に一つ紋

襦袢の抜きが不十分で半衿が出ているのはお目こぼしください。

 

帯は黒地に宝尽くしの西陣

 

帯揚げは白藍に唐花が織り出された唐織の帯揚

帯締めは白に極控え目に水色の点が散らされた平組

 

すべてが終わってお水屋方が「ご主人と写真を!」と言って下って

久しぶりのツーショット

 

この日のお茶席は全部で5席

お越しくださったお客様は70名弱

 

夫婦で朝から一日留守にしていたので帰宅すると激おこのタイガーが待ち構えていました。

 

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