これまで、着物のお手入れはずっと悉皆屋さんにお任せで来ました。
普段着物の小紋や紋の付いていない色無地などは近所の心やすい呉服屋さんに、
訪問着などの晴れの着物は昔ながらの
本物の悉皆屋さんに、お願いしています。
先日、着物雑誌の七緒の別冊ムック本の
大久保信子先生の本を買ったことをここで書きましたけれど、
その中に、着物のお手入れのことについても詳しく載っていました。
着物を着る際に避けては通らない衿の汚れ。
ファンデーションがついてしまったり、
着付ける時にはどうしたって衿を触ることになるので皮脂汚れがつくのは仕方のないことです。
そういえば、私がまだ娘の頃、
祖母は私が着物を着た時には、
脱ぐとすぐにベンジンを使って衿をシャシャッとふいてくれていました。
長襦袢の半襟も同じようにベンジンで拭いてくれていたような記憶があります。
ところが、私ときたら自分でお手入れすることなど全く思いもせず、
なにもかも呉服屋さんと悉皆屋さんに丸投げ。
着物ブロガーさんのブログや、
知ってる人は知っている(当たり前やん・笑)、たかはしきもの工房の女将さんのYouTubeで、
汚れ落しをベンジンや、リグロイン と言った揮発性の薬剤で意外に簡単に出来る、ということは以前から目にしていたのですが、
果たして自分がちゃんとそれを出来るのが、
大事な着物が取り返しのつかないことになりはしないか、
色々心配でなかなかセルフお手入れには踏み切れませんでした。
先日、Amazonで、
あなたにオススメ、の品物の中に
着物のお手入れ用のベンジンが出ているのが目についてクリックしてみると
同じような品物の中に、クチコミがとてもいい商品が出てきました。
エリモト
なんてダイレクトな商品名^_^
ガーゼは我が家の薬箱に入ってました。
参考にしたのは
『たかはしきもの工房』の女将さんが衿の汚れ落としをしているYouTubeの動画
試してみたのは先日お茶のお稽古で着た水色の色無地風江戸小紋です。
違いがわかるでしょうか?
下の画像、衿にファンデーションのスジ汚れがあります。
エリモトをたっぷりガーゼに浸して繊維に沿って手早く拭き広げました。
えっ‼︎
ええっ‼︎
乾いたのを見たら、
消えてます?
消えてますよね、スジ汚れ
なんか不思議。
これをこれまで呉服屋さんにお願いしてたの?
うーーん、
今回はたまたまうまく行ったのかしら?
今回買ったエリモト、
まだたっぷり入っていますので
これからは普段着物の軽い汚れはセルフお手入れに挑戦してみようと思います。
あっ、セルフはあくまで、汚れについてだけです。
シミは怖くて手が出せません。
それに、訪問着などの晴れの着物はやはり悉皆屋さんにお任せしようと思っています。
昔はみんな着物のお手入れは自分でやってたんですよね、
我が家でも祖母はベンジンで衿や袖口を拭いたり、
くたびれてきたら解いて元の反物のように縫い合わせて、洗って、
しんし棒でピンと生地を伸ばして庭で干していました。
やってみると案外自分で出来ることもあるんだ、と
ちょっと嬉しい発見でした。