今週半ば、関西は急に冷え込みました。
友人たちが口々に「床暖点けた」「暖房付けた」という中、関西では11月7日に木枯らし1号が吹き、ご多分に漏れず我が家も暖房を今季初めて入れました。
猫たち、昼間は窓越しに日の当たる場所で日向ぼっこでウトウト、夜は私の布団に潜り込んで眠るようになりました。
月曜日の二条城での市民茶会では暑くて汗をふきふき歩いたのに、2日後には冬物のコートが必要な寒気がやってきて、一気に晩秋の様相、風邪をひいている人が増えているようです。
実は今日も本当ならお稽古仲間と出かける予定をしていたのですが今朝早く、38度台の発熱、と連絡がありキャンセルすることになりました。
ですが、天気予報では今日あたりからまた気温の高い日が続き、来週にかけてまた夏日になりそうだそうです。
気温対策をしっかり管理していないと本当に体調を崩しそうですよね。
さて、昨日はお稽古日でした。
月に一度の奥の点前の研究会。
11月という事で、お稽古は壺荘(つぼかざり)。
お茶にかかわる人にとって、11月という月は「茶人のお正月」と言われ、
初夏に茶壷に詰めたお茶の封を切って新茶を臼で挽いていただく、嬉しい月です。
口切、と言ってたっぷりしたお茶壷の封に印がしてある、その口を切って壺の中にいれられた濃茶用のお茶が入った袋を出して臼で挽き、お客にふるまう、その茶事のお稽古の一部、壺荘を指導いただきました。
なんといっても難しいのは茶壷に結ぶ紐飾りです。
(画像はお借りしました)
美しいという側面もあるのでしょうが、本来のこの紐の意味は茶壷の中に毒など入れられないように、結んだ本人にしかまた同じように結びなおせない、そういう結び方をしなければならない点です。
上記の画像のように複雑怪奇に見える紐飾りですが、実はこれ、紐の一端を引っ張るとするするとまるで手品のようにほどけてしまうんです。
昔の人たちの美的感覚や手先の器用さ、工夫には驚きと尊敬でしかないですね。
紐飾りは何度拝見しても、ご指導いただいても、頭の中ではてなマークが100個くらい並んでいる状態で、私などはきっと一生かかっても覚えられないんだろうなぁ、と思ってしまいます。
宗匠は、「自分の好きな結び方でいいんですよ」と仰るのですが、自分で好きに結んで、右と左の紐を交差させ、解け無くし、しかも自らは紐の端を引けばするするっと結んだ輪が解けるようにほどけていく結び方なんてできるわけがありません💦
そんな昨日のお稽古の着物。
お気に入りの小紋のうちの1枚。
チョコレート色の地に、白や淡いピンクで兎が飛びはね、雪輪や花びらが舞っている飛び柄の小紋です。
八掛のくすんだピンクも好き!
帯は、以前にも何度もご紹介した、元は羽織だったものを名古屋帯に仕立てなおしてもらったもの。
総絞りで、菱の中に紅葉が配されています。
帯まわり
胴回り、幅出しをしたいので一巻き目と二巻き目で少しずらして幅出ししました。
帯揚げは帯の中から一色とって優しいピンクオレンジの絣風のもの。
帯締めはこげ茶とごく薄い卵色が左右で組み分けになっている平。
昨日は冷房を付けなくても着付けが楽にでき、この上に道中着を着て歩いても心地よいと感じる程度の気温でした。
中一日を挟んで、明日もまたお稽古に出かける予定です。