イギリスのテレビ番組、『ダウントン・アビー』
NHKでこのシリーズを初めて見たのは2014年でした。
以前にもここで書いたことがあるのですが、イギリスの貴族の社会や使用人たちの生活が丁寧に描かれたこのドラマがとても好きになって、
シーズン6までのすべてのエピソードと2020年に公開された映画版をみて、これでダウントンの面々を見ることができるのも最後、と残念に思っていたら
どうやら映画版の興収が良かったらしく、公開後ほどなくして映画版の次回作を製作することが発表されました。
楽しみに待って、先日、やっと観に行くことができました。
(シアター入り口のポスター)
内容はここでは書きませんが、懐かしい伯爵一家と使用人たちは
確実に年を重ねていました。
私の、特にお気に入りの、トム・ブランソン、
当初、とても嫌なずるい奴だったけど彼の抱えている悩みを知った頃からなんだか隙になっちゃった、トーマス・バロー、
おなじみのマギー・スミスが演じて、作品にとって重要な存在のバイオレットおばあ様、
それに、料理人のパットモアさんも料理人助手のデイジーも、みんな元気だったけれど、俳優さんたちは前作から2年半余りの間に、(やっぱりちょっとふけたなぁ)と言う印象でした。
物語自体は大きく2つの柱から成り立っていて
交互のお話がうまく転換しながら進んでいくのですが
ダウントン・アビーは今回の映画で、もう制作されることはない、と言うことがはっきりとわかるストーリーでした。
マギー・スミス 1934年12月生まれ、この冬が来れば88才。
旺盛に舞台や映画に出演してきた彼女、本作が最新作になっています。
ハリー・ポッターシリーズでおなじみになっているマギー・スミスですが
私にとっては1971年から80年代に制作された映画版のポアロ作品や
エドワード・モーガン・フォースターの小説原作の「眺めのいい部屋」がとても印象に残っています。
年齢的に、もしかしたらスクリーンでマギー・スミスを見るのはダウントンが最後になるかもしれない、と思いながら劇場を後にしました。