10月も半ばすぎと言うのに、まるで夏が帰ってきたような日差しの強さ。
朝、洗濯物を干しているだけで日焼けしているのを感じるほどでした。
昨日も同じような夏日。
午後からお稽古の予定だったので早めのお昼を済ませて出かける支度を始めたのですが
髪をまとめながら(こんな気温で袷なんて着てられないわ)と
ルール違反は承知の上で単衣を着て出かけることに決めました。
今年、6月・9月と、単衣の時期に着用したものはお手入れに出してしまっていたので
はて、何を着ましょうか、としばし考え、
袖を通したのは
シルックの単衣小紋。
ピンクの地に小花が極控えめに飛んでいます。
シルックは絹に近い手触り、着心地の最高級ポリエステル、東レの製品です。
ポリエステル着物、と聞くと柄付けもプリント?と思いがちですが
シルックの場合は絹の反物と同じように白生地を刷毛で染める手作業で仕上げているそうです。
実はこの着物、その色目が(もう無理だわ)と、処分するつもりで和箪笥にしまっていたのです。
で、最後に、と思って昨日、着て出かけたのですが
お稽古場でお仲間から「その着物、似合ってるわ」と言っていただき、
「もう派手だし、今日着たら処分しようと思って」と話したところ
「あら、大丈夫よ、まだ着られるわ、ほんとに似合ってるわ」と言っていただきました。
豚もおだてれば、で、(じゃあもう少し持っていることにしよう、何しろポリの単衣が一枚あれば便利だし)と、すぐに心変わりする単純さに自分でもあきれました。
帯は八寸開き名古屋、博多帯のようにとても打ち込みのしっかりしたものです。
帯揚げは濃い赤茶色に黒の飛び絞り、
帯締めは着物雑誌「七緒」の通販で購入した『なんにでもあう帯締め』
で、帰宅後、ふと、この着物、前に着たのはいつだったかしら、とmy blog をチェックしたところ、2年前の10月10日。
雨模様のためにシルックを着て出かけたようです。
なんと!、帯も帯揚げも同じものを着用していました。
流石に帯締めは違っていましたけれど、自分で考える着物の組み合わせの
バリエーションのなさにちょっと驚きました。
昨日はお稽古場でも袷を着ていたのはお一人だけ。
後は皆、正絹やシルックの単衣を着ていて
合言葉のように「今日はほんとに暑いね」と。
実際、単衣でも暑くて、帰宅後すぐに着物と長襦袢(装道のうそつき襦袢)は手洗いで洗濯し
除湿器の上に掛けておいたら、夜、お風呂に入る頃にはすっかり乾いていました。
明日は雨の予報。
この雨をきっかけに、気温も落ち着いて秋らしくなるらしいです。