朝から薄曇りだった日曜日。
8月最後のお稽古の枠を取っていました。
真夏にはエアコンを20℃くらいまで下げてパワフル運転で着ていた着物、
気が付けば今日はいつもつけている設定温度で「暑いっ‼」と思うこともなく着物を着ることができました。
着物って不思議。
帯を巻いたりしている時は「暑い‼」と思っても、一旦着てしまえばさして暑くないんです。
むしろ真夏の炎天下でも少しの風を受けて、抜いた衣紋(首の後ろ、うなじの下です、着物の衿が下がっているところ)や袖口、身八つ口(みやつぐち・着物の身頃と袖が付いている部分の脇に当たるところ、ここは14.5㎝縫い付けずに開いています)から
心地よい風を感じることが出来て、
ノースリーブを着ている時よりかえって過ごしやすい気さえします。
ほぼ全身を覆っているけれど、それって真夏の灼熱の太陽から身を守ってくれている、ってことですものね。
この8月、お稽古で着物を着るのは今日が最後ですけれど
実は来週(日曜から週が始まるなら今週、ですね)、もう一度着物を着る予定があります。
凄く楽しみな予定(ふふ、まだ内緒です)
さて、そんな今日の着物の取り合わせ。
今年の6月、季節最初の薄物を着た時と同じ、着物と帯になってしまいました。
昨年、ピンクの上から濃い紫を色掛けしてもらった紗
樹木のような地紋が織り出されています。
帯は同じく紗の京紅型
紫好きの私の手持ちの着物たちととても相性のいい帯です。
柄も大好き!
帯締めは薄紅灰色のレース。
今日、お稽古でご一緒だった、老舗の呉服屋さんにお勤めの方が
「こと子さん、その着物、珍しい色ですね」と言ってくださったので
ピンクの反物を抜染せずに上から紫を掛けた、とお話したら
「道理で。ない色やと思いましたわ、帯ともようおおて(あって)ますね」と仰ってくださってなんだか嬉しかったです。
着物の下は本麻の紋紗の長襦袢、たかはしきもの工房のくノ一涼子
ユニクロのエアリズムロングペチコート
本麻の足袋
草履は本パナマを履いて出かけました。
************************************
一昨夜、夜遅くになって夫に同僚の訃報が届きました。
大学時代からの同級生で、専門は違うけれどとても近い専門分野の研究者。
同い年なので63才です。
まるで夫の後を引き受けるように、専攻長・学部長・副学長と役職を引き継いでくださって
1年前にお役を退き、管理職仕事に忙殺される日々から解放され
ご自分の研究に邁進されていたそうなのですが、一昨日の夜、書斎から出てこないのを気にされた奥様がお部屋を覗いてみると倒れていらして、お亡くなりになっていたそうです。
奥様も同い年なので我が家と同じ、夫婦とも同じ年です。
他のどなたが無くなってもショックに変わりはありませんけれど
流石に夫の受けた衝撃は傍目で見ていても心配になるほどで
「〇〇君が亡くなった」と最初に私に話してくれた時は声が震えて目がうつろでした。
仕事のし過ぎや、といつも声をかけていたんや、僕みたいに怠け者やったらよかったのに。と言いながらその夜、夫は眠れないようでした。
今年、夫の学部で同僚の研究者が無くなるのは二人目です。
この数年、「友人、知り合いの親じゃなく、本人が亡くなったという知らせがふえてきたなぁ、そういう年齢に差し掛かっているんやな」と夫がいい、
私も少しでも健康に過ごせるように食事などを気を付けているのですが
今回の同僚の方が突然亡くなられたという知らせは夫のみならず
私にとっても大きなショックを受ける出来事でした。
昨日と同じような今日を過ごせることを感謝しなくては、と改めて思いをいたしました。