雨が続いていた京都。
今日は青天、と言うのがぴったりのお天気でした。
実は、一昨日、我が家のお隣のお寺の森に落雷があり
大雨の中、夜中11時半ごろから2時間ほど、消防車が数台駆けつけて
赤色灯を回して安全確保と消火作業をされていました。
付近は停電、一番近くの大きな交差点の信号も停電していたためパトカーが走り回って警備に当たっていたようで、夜半まで落ち着かない時間を過ごしていました。
落雷した瞬間は恐ろしいほどのドーーーンと言う音と稲光、そして電気が消え
猫たちが怯えてパニック状態、
そこへサイレンを鳴らして消防車が何台も到着し我が家の玄関からも
赤色灯が点灯しながら回転している赤い光が入ってきたものですから一番怖がりのヤマちゃんは押入れの中でブルブル震え、タイガーと葉っぱは私の両側にピタリとくっついて固まっていました。
停電は午前一時には復旧したのでほっと一息、
それから少し安心して眠ることができました。
翌日の昨日は賀茂川には茶色い濁流、いつもならランニングや犬の散歩をしているひとが行き交う遊歩道は増水した茶色い水の中に飲み込まれてしまっていました。
新潟や東北の大雨の被害にあわれた方々には比べようもないですが
本当に一昨日の雨は恐ろしいという言葉がぴったりでした。
そしてお天気が回復した今日、四条大橋から眺めた鴨川はいつもの流れに戻り
キラキラと川面が輝いていました。
銀行で一つ、用を済ませて四条通りを東へ。
菓子司の鍵善さんがプロデュースしている私設美術館の『ZENBI』があります。
美術館について – ZENBI | ZENBI -鍵善良房- KAGIZEN ART MUSEUM 公式ウェブサイト
今日はこちらで今度の日曜日まで開催中の辻村史郎さんの個展を拝見しに出かけてきました。
辻村史郎さん 素晴らしい焼き物を作る陶芸家なのに
不思議なことに英語でのWikipediaしかありません。
それだけ海外での評価も高い方なのだということなのでしょうけれど。
先日、NHKの「日曜美術館」で取り上げられた時のサイトを貼っておきます。
慣れていないと少し迷いそうな場所にある「ZENBI」
辻村史郎さんの展覧会はフラッシュを使わなければ「写真がご自由にどうぞ」という案内が入場券売り場でありました。
館内は展示室のみならず、路地の奥や坪庭にも辻村さんの作品が無作為に並べられていました。
垂涎もののお茶碗の数々
辻村さんは先日、「志野が思うように作れない、今は志野」と仰っていて
展示されている中には制作年度を見ると一番新しいお茶碗はどれも志野でした。
(いったいどこが「ええもんができん」のかしら?)と思いつつ
志野茶碗を拝見したのですが私が一番心惹かれたのは井戸
茶碗の姿もさることながら、なんといってもこの高台脇のカイラギの素晴らしいこと。
うーーー、欲しい。
辻村さんの作るものは手に入れることは可能なのですが私ごときではとても手が出ません。
せいぜいが、ぐい呑み。
でもね、ぐい呑み、いいんですよ。
手の中で愛でていると何とも言えない気持ちになります。
会場でもう一つ心惹かれたのは
この茶籠のセット。
はぁ~ いいなぁ。
こんなの持って秋の山に出かけたい。
たっぷり辻村さんの作るお茶碗を堪能できた一日でした。
そんな今日の着物は
夏大島 張りがあって暑い時でも気持ちよく着ることができます。
あわせた帯は五泉の絽、夏薊(なつあざみ)が手描きされた九寸名古屋です。
絞めやすくて、割合にどんな着物にも沿ってくれる帯です。
帯締めはピンクのレース
「ZENBI」を出てすぐのところにある稲荷ずし屋さんでお昼用に、とお稲荷さんを買って帰りました。
「釣狐」と言うお店です。
初めてのお店ですけれど、お豆腐の森嘉さんのお揚げさんを使ったお稲荷さんという店頭の説明にひかれて買って帰りました。
えっと……
お揚げさんにお出汁をたっぷり含ませている、と言うのがお店の売りのようなのですが
ちょっと私の好みの味ではなかったです。
調べてみるとこのお店、生八つ橋の「おたべ」がされているらしく
オープンは昨年。
祇園町と言うこともあって、舞妓さんが一口で食べられる美味しいお稲荷さんを想像していたのですが、どうやら観光客がターゲット?かも。
二度目はないわ、と思ったお味でした(内緒ね)