以前から気になりつつも先延ばしになっていた義父母の衣替えに、
入所中の施設を訊ねてきました。
義両親が家終いをして二人そろって施設に入ることになった時、
荷物の片付けを手伝っていいものかどうか、少し考えました。
義母には九州に住む妹(私にとっては義叔母)がいて、
義両親が施設に入ることが決まった時、「姉ちゃん(義母のこと)、洋服や宝飾品は私に頂戴ね」と連絡をしてこられていました。
なので、もし私が義母の持ち物の片付けをお手伝いして、後になって
「エメラルドの指輪があったはず!」とか「ダイヤのネックレスが見当たらない!」なんてことを、もし言われるようなことになったらみんなが嫌な気持ちになるのでは、という不安があったからです。
当の義母は「あの子(義叔母)は人の物を何でも欲しがる、昔からそうよ、私の物を何でも欲しがって厄介だったのよ」と言い、
「こと子さん、いるものがあったらあなたが貰ってね、無理に押し付けようとは思わないけど私が大事にしていたものはこと子さんに持っててほしいから」と言って
着物や和装用品、毛皮、コレクションしていた食器などを私に譲って施設に入所しました。(宝飾品や貴金属は義母が今も大切に持っています)
義両親は夫婦二人で隣り合わせのお部屋を二つ、契約していて、
当初、義母は義父と別々の個室をそれぞれ一つずつ使って生活する、と言う風に考えていたのですが、義父がどうしても納得せず、
結局、一部屋を寝室に、もう一部屋をリビングにして生活しています。
(厄介なことに、部屋に義父を残して義母だけが施設のサークル活動に参加することも義父が許さないため、義母は囚われの身のような生活をしています。)
今日はリビングの方の部屋に置いている義両親の洋服の衣替えをしてきました。
施設は全館空調で温度管理されているので外出時以外はほぼ合服で過ごせるのですが
義母はヘルパーさんの付き添いで週に1度、近くのスーパーへ果物やおやつや消耗品を買いに出かけているので外出時に着る夏服の準備が必要だったんです。
箪笥に畳んで置いている薄手のブラウスやカットソーなどを
選びやすいようにハンガーラックに掛け、秋冬物と入れ替えをし、
肌着類を新しいものと好感したり、冬物でクリーニングの必要なものを施設のスタッフさんに預けてきました。
私が部屋を片付けている間に夫は義父に付き添ってかかりつけの眼科へ。
どうやら義父は上眼瞼皮膚弛緩症で瞼を引き上げることが難しくなっていて
そのために視野が狭くなって文字を読むことが困難になっているようなのです。
検査をして目薬を処方され夫と共に帰ってきたころには部屋も片付け終わっていました。
(寝室側もなんだか雑多なものであふれて散らかっていました……汗)
手を振って見送ってくれる義両親に「また来ます」と告げて帰宅してきたのですが。
バスを降りて家に向かって歩いていると向かい側から私くらいの年齢の女性が
なんだか随分早足で歩いてきていました。
その人が前方3メートルほどの距離まで近づいてきたくらいのタイミングで
私は家の前の道へと左折、我が家は左折して1軒目なのですが
郵便受けの中を確認し、封書をいくつか取り出していると
急に後ろから肩をつかまれました。
(‼)びっくりして振り返ると、早足で前方から歩いてきていた方が私の肩をつかんでいました。
気分でも悪くなってすがってこられたのかと思ったら
「あなたに追いつくために小走りで追いかけてきたのよ」と。
でも、見知らぬ方です。
訳もわからずひょとんとしていると
「そのブラウス、ちょっとよく見せて! こんなの欲しくて探してるけどなかなか気に入るのが見つからなくて」と言いながら
私の二の腕(立派な二の腕!)をペチンペチンと叩くんです。
うーーん、吉本新喜劇風?
「ちょっと奥さん!」と言いながら相手の腕を叩くイメージが関西のおばさんにはありますよね、、まさにそれです。
その人と私の間には30㎝も距離が無くてまるでダンスを踊りましょうか?と言うほどの距離感。
思わず後ずさりすると、その分間合いを詰めてくる*1
そして何度も、「この柄の色が素敵ねぇ」と言いながら柄がわかりやすいように若干私の服を引っ張っています。
うわぁ、勘弁してください、と心の中で思いながら、無碍な態度を取って何かされても怖い、家を知られてしまったし、と頭の中で瞬時に考え、
思い切りにこやかに
「褒めていただいて嬉しいです、ありがとうございます」と挨拶して門の中へ入りました。
その人が私の肩をつかんだのを見ていて、先に家に入っていた夫が
「どこの人?」
「しらん。初めて会う人」と言いますと
「ええっ⁉ 町内会の人かと思った、なんで君に話しかけてたん?」と聞いてくるので
一部始終を説明すると
「てっきり知り合いかと思ったわ」と。
私だって「ええっ⁉」ですわ……
着物を着ていて話しかけられたり、いきなり袂をぎゅっと握られることはこれまで何度かありましたけれど
洋服着ててこんな経験は生まれて初めてでした。
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あーーー、本当にびっくりした出来事でした。
*1:+_+