コロナ感染が始まって以来 中止されていた大小さまざまなお茶会。
昨年 2021年の11月に久しぶりに開催されたのはお稽古している社中の毎年恒例のお茶会でした。
お稽古仲間は皆、お茶会に飢えているような状態だったので
いつにも増して喜びも一入でした。
2022年、「稽古始」と言う名の初釜があったのですがその後は様子見で
なかなかお茶会も開けない中、ワクチンの3回目の接種が大方いきわたった効果なのか
GWを過ぎての爆発的感染者拡大がみられないということで
少しずつ、あちらこちらでお茶会がひらかれるようになったようです。
京都でもネットにアップされているお茶会カレンダーを見ていると今月はいくつかのお茶会が開催されるようでなんだかほっとした気持ちになります。
油断はできませんけれどね。
で、本日、あるお寺で催されたお茶会にお招きを受け伺ってきました。
JRと京福電車、それぞれの駅が一緒になっている、京都市九条通の少し南に下がったところの東福寺駅。
左のJRの改札口と右の京阪の改札口が1階と2階で重なっています。
東福寺までは改札をでて徒歩で約5分。
小野小町ゆかりのこのお寺は山門を入るとする右手に「小町寺」があり
大きな地蔵が祀られています。
このお地蔵様の胎内には小町に宛てた恋を綴る手紙がぎっしり納められているのだとか。
またこの退耕庵には「作夢軒」という四畳半台目のお茶室があるのですが
この茶室では秀吉亡き後、石田三成が宇喜田秀家や小早川隆景と関の原の合戦についての密談を交わしたということです。
京都でも南の方のこの辺りは戊辰戦争の舞台にもなったところですね。
さて、そんな悠久の時を感じながら本日のお席のあるお茶室へと向かいますと
白砂の向こうに見える池には純白の睡蓮が水面の見えないくらい一面に咲いています。
涼やかな設えのお席、道具組も素晴らしくて久しぶりにお茶席の楽しさを満喫させていただきました。
こちらで開かれるお茶会は、このお寺に関わる方たちの会が持たれていて
会員の方と、ご招待の方のみ寺内に入ることを許され、普段は拝観も謝絶されているようです。
まだコロナを警戒しつつ、と言うことで座る場所にも十分な間隔を取って
一席に案内されるのも極少人数でした。
床のお花
何とも風情のある籠に エンビセンノウ・ササユリ・オカトラノオ・シマアシ
あら? 4種ですね…… 私、なにか落としているかもしれません。
夕方から雨の予報だった京都
でもお昼過ぎには帰宅できるだろう、と思ったので
雨支度はしないで出かけました。
利休七則の六、降らずとも雨支度 に反していますね……(^^;
今日の装い
帰宅後撮影したのでシワだらけで失礼します。しかもヤマちゃんの特別出演付き(笑)
単衣、ぼかし シケ引き 小紋
絓(しけ)引き染は京友禅の手描き染め技法の一種、
櫛状のしけ刷毛で染料を引いて染める技法、
色の濃淡や線の太・細で独特の味が出る刷毛を用いる手染の方法です。
シケ引きぼかし染め #ぼかし染め #着物 #丹後ちりめん - YouTube
↑こちらにシケ引きの作業が紹介されています。(注:最初に音楽が流れます)
帯は絹に指定外繊維(紙)を織り込んだざっくりした風合いの名古屋。
生成色にほんのり淡い紫に染めたアラベスク模様が織り出されています。
この時期、重宝する帯です。
久しぶりに楽しい時間を持てた日曜日でした。