こと子の日々の暮らし方

夫婦と猫3匹との平凡な暮らしを日記代わりに綴っています

芦屋の豪邸へ……

今年、3月にご縁があって東大寺・二月堂の修二会にお邪魔したことを以前記事にしました。

 

hibinokurasikata.hatenablog.com

 

この時、お邪魔して曼荼羅を塗る体験や結解料理をいただいた東大寺塔頭

 

www.asahi.com

その塔頭のご住職は修二会を務められる練行衆のうちの南座衆之一をお勤めになっていました。

準備期間の別火(べっか)を含め、長い修二会の行事のすべてを無事に勤め上げられ、

やっと落ち着かれたということで

私たち社中が見学・体験させていただいた修二会と言うものがどういうものなのか、

歴史・趣旨・全体の流れ・日々の修業など、音声・動画・テキストを用いながら

講演(説明)をしてくださる機会を得ました。

 

場所はやはり同じ社中の芦屋の某お宅。

芦屋駅で、タクシーのドライバーさんに「〇〇さんのところまで」とお名前を告げるだけで「はい、わかりました」とちゃんとたどり着く、そんな豪邸です。

〇〇さん(某企業のオーナー&某スポーツ団のオーナー)のお宅へ伺う客、と思うからか、それとも芦屋のタクシードライバーさんがそうなのか、

とても丁寧で気持ちの良い接客具合でお宅まで送り届けてくれました。

タクシー5台に分乗したメンバー、

豪邸につくと気配を察してお手伝いさんがすぐに門前にお迎えに来られ

案内されました。

山一つ、丸ごとお屋敷の西洋館。

その中に我が宗匠が監修されたお茶室があって、寄付きに案内され

身支度を済ませ、お茶室へ。

 

館のご主人自らが薄茶点前でふるまってくださいました。

主菓子は『川端道喜』の粽

創業1512年の老舗中の老舗、川端道喜

 

(画像はお借りしました)

 

道喜さんの粽をいただけるなんて、なんて口福!

 

余談ですが、

応仁の乱などで京都の町のみならず、御所も荒廃し困窮していた時代、見かねた川端道喜は毎朝、餅を搗き

それを御上に持って行っていたそうで、御所には川端道喜が通うための【道喜門】と言う門があり、御上は、「道喜はまだか?」と餅が運ばれてくるのを毎朝、待たれていたそうです。

当時、蛤御門の前に店を開いていた川端道喜は今では別の場所に移っていますけれど、

御上が江戸に移られるまで、300年も代々の当主が御所に餅を朝食としてお持ちしていたのですから半端な覚悟ではないですよね。

まぁ、京都の町衆にとっては御上は敬うべき方だけれども、「天皇さん」と呼ぶ、生活に根付いた身近な存在でもだったんですよね。

今でもお年を召した方の中には「天皇さんはちょっと東京へ行ってるだけ」と言われる方もおられます。

 

話を戻しましょう。

当日ご一緒したのは社中の中でもベテラン揃い、皆慣れた手つきで粽をほどき

菓子切りで一口切っては口中へ。

「やっぱり道喜は違うねぇ」と口々に言いながら美味しく頂戴しました。

その後いただいたお抹茶も今日のために特別に調合された薄茶。

お茶の銘は当日、講演をしてくださった僧侶が修二会にちなんでつけておられました。

 

美味しい一服を頂いて、講演を聴くサロンへ。

天井がドーム型になっていて壁には有名な絵が何枚あるんだろうというぐらい掛けられていました。

普段はコンサートなどをされているスペースで、ドーム型の天井が音楽を響かせて良い音響効果があるそうです。

 

講演は約2時間。

その後、お庭の東屋で館のマダムお手製の焼き菓子と紅茶をいただき、

邸内のお庭(と言うより山)を散策、バルコニーからは遠く、大阪湾や堺の港が見えました。

邸内の散策路に咲く花を愛でたり、景色を眺めたり。

 

東大寺の歴史や修二会の詳細を勉強でき、美しい景色を堪能し美味しいお菓子もいただいて、充実した楽しい時間を過ごすことができました。

 

午後からの集まりだったので数名で早めに集まって芦屋の駅近くでランチを食べました。

と言うわけで、今日の画像はそのランチ(笑)

 

可愛い手毬寿司、茶碗蒸しとお味噌汁、それに選べるお漬物が2種ついていました。

 

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