4月8日から劇場公開の始まったシネマ歌舞伎『桜姫東文章』(さくらひめあずまぶんしょう)、その上の巻を観に行ってきました。
平日だというのに劇場内はほぼ満席。
松竹の誇るゴールデンコンビの人気の高さがうかがえました。
京都では歌舞伎の公演が東京に比べるとグンと少ないのでシネマ歌舞伎を観てせめても自分を納得させているのですが。
昨年、2021年の4月に歌舞伎座で上演された演目です。
YouTubeに予告編がUPされています。
あぁ、それにしても片岡仁左衛門さんの、悪い男を演じる時の色っぽいことと言ったら!
あの目つき、色気と凄みがあって、
この桜姫東文章では、僧・清玄と悪党・釣鐘権助の二役を演じられているのですが
悪党権助のお役をしている時の目つき、声色、 こんな男の人がいたら
もう悪党でも何でもいい、惚れずにいられるものか、と言った風情です。
仁左衛門さんの「女殺し油地獄」の与兵衛、「与話情浮名横櫛」の与三郎(切られ与三)、こういう演目で演じている男が凄むときの血気迫る色気、今の歌舞伎役者さんで立役をされる方の中では随一、と感じます。
先日お亡くなりになった中村吉右衛門さんも仁左衛門さんとは違った意味で素晴らしい立役さんでした。
この狂言、上の巻、とあるように下の巻の上映が4月29日からになっています。
夫も孝玉コンビ時代からこのお二人の演じられる芝居のファンなので今日は夫の一緒に行きました。
前夜、ネットでチケットを予約した時には前後左右、空席なのを確認して取ったのですが、劇場に出向いてみると前後左右、席が埋まっていました(^^;)
あっという間の二時間。
下の巻の上映が待ち望まれます。