2月4日、立春。
月に一度(1月をのぞいて)の奥のお稽古の日ですが
府外からのメンバーは大方の方がお稽古自粛でいつもの半数以下の人数での研究会になりました。
月に一度の奥の稽古、社中の中の会派、3つが、第一金曜の午前・午後、第一土曜の午前、と時間を分けて宗匠にご指導頂くことになっていて、私が所属している社中内の会派は金曜の午後になっています。
昨日(2/4)午前中の家事を済ませ、着物に着替えて出かけようとするとスマホに着信。
母が入居している施設の看護師さんからで
「お母様が嘔吐し熱が40度近くあります」と。
意識ははっきりしていて水分や解熱剤も自分で飲めているので訪問診療のドクターに診察を依頼しているのでまた連絡を下さる、とのことでした。
熱が高いので(もしかしてオミクロンに感染した?)と一番に思いました。
施設の入居者は外部との接触は完全遮断されているんのですがスタッフさんの子供さんが通っている学校などで感染者が次々と出て学級閉鎖になっている、という情報は聞いていました。
無症状で自らが感染している自覚がない人も多い、という報道を見聞きしているので
スタッフさんの中にそういう人がいたのかも、と思ってしまったわけです。
介護施設としてはそのあたりは万全を尽くして予防に努めてくださっているとは思うのですが今の状況では何が起こるかわかりませんものね。
結局、後になって母の高熱の原因はわかることになり、大騒動にもなるのですが
この時点(2/4正午を過ぎた頃)では「熱はあるけれど意識もはっきりしているし」的な連絡で心配ではありましたけれど、お稽古に出かけようと思える感じの施設からの電話の話しぶりでした。
で、昨日の取り合わせ。
大好きな色目、すみれ色の江戸小紋、角通し
紋は付いていません。
八掛は着物地より一段濃いすみれ色。
帯は塩瀬、金茶色の地に丸に様々な吉祥紋と観世水が織り出されたもの。
この帯を締めるのは本当に久しぶり。もうこの数年、使っていなかったと思います。
なぜだったんでしょう?
自分でもわからないのですが(あ、今日はこの帯にしよう)と思うことが、
きっとさっぱりなかったのでしょうね。
帯揚げは淡いオレンジと若草色の染分けに菱の地紋、
所々にクリスタルが付けてあるものです。優しい印象の帯揚げです。
帯締めは細めの丸組。
白に水色を基調として多色が組まれたもの。
かわいらしい印象で合わせやすい1本です。
着物の色に合わせて濃い紫の冠組にしようかとも思ったのですが
いざ結んでみると少し帯締めが主張しすぎな感じがして、結局こちらにしました。
お稽古は、いつものメンバーの半分以下の人数ということで本来は奥の点前の研究会の日でしたけれど
炭点前・唐物・続き薄という流れで軽くお稽古をしました。
コロナでお菓子もお茶碗も人数分の器を準備しなければならず、
器の洗浄もより丁寧に注意深く、なので水屋は少人数でバタバタだったはずなのですが
皆さま気働きしてくださるのでとてもスムーズにお稽古が進みました。
茶室と水屋を軽く片付けて(翌日、つまり今日、もお稽古があるので完全な片付けはせずに終わりました)宗匠のお稽古場を出たのが午後6時前。
急いで帰って着物を脱ぎ、夕食の支度を終えて、
さぁ、頂きましょう、と食卓についた、そのタイミングでスマホに施設から着信。
ブルブル震えるスマホを手に取りながら何となく不安な気持ちがお腹の底の方でよぎりました。
嫌な予感は当たるもので、そこから、大変な時間が始まることになりました。