昨日、実家へトンボ帰りした理由の一つは明日から初釜があるからでした。
小間で宗匠が練ってくださる濃茶を年に一度、頂ける嬉しい日です。
私は明日は一日、お水屋仕事。
何を着て行こうか色々考えて、ものすごく地味な着物に決めました。
裾と袖に枯葉色のぼかし染が入った、全体は青紫の、一見色無地に見えるような印象の訪問着、背に一つ紋が入っています。
着物をこれに決めたのは締めたい帯があったから。
宝相華の唐織袋帯です。
この帯は私が18の時に実家で誂えてもらったもので当時は振袖や訪問着に合わせて何度も締めていました。
当時、祖母が選んでくれた大好きな帯です。
凄くしっかりした織りの帯で年齢を重ねると締めるのがしんどくなってきて
一時は箪笥で眠っていたのですがお気に入りの帯なので処分することができず
ある時思い切って自分で帯芯を外してしまいました。
そうしたら帯を結ぶのも、一日絞めているのもすごく楽になって
それからは時々使っています。
中途半端な年齢の時にはこの華やかさがかえって出番がなかった理由かもしれません。
ちなみに、違う帯を合わせたが画像も。
左は昨年の稽古始の着物に合わせた金地に菊が織り出されたもの。
右は銀箔に松や洲濱、鶴のおめでたい柄
この着物のように如何にもお茶会向きという着物には上の2本はどちらもおとなしすぎて初釜にはあまり向いてないような気がします。
明日は45年物の朱色の帯で出かけてこようと思っています。