以前、書いていたblog(なぜかある日突然ログインできなくなってしまって今は見ることもできません)には載せたと思うのですが
昨日の、『振袖の切った袖から作る二部式帯』ですこし触れた、実家にいた頃に誂えてもらった羽織のくり回しの画像をご紹介しようと思います。
入学式や卒業式に参列するお母さんたちは江戸小紋や色無地の上に
黒の絵羽織を、まるで制服のように着ていた時期がありました。
私の母も、私が小・中・高と進学、卒業するたびにそんな姿で式典に参列していたことを覚えています。
そして、当たり前のように私にも黒の絵羽織と、少し可愛い柿色と桃色の総絞りの羽織を誂えてくれました。
けれど、昭和の羽織は着丈が短く、何となく着る機会もないまま何十年もタンスに眠らせたまま。
10年ほど前だったか、ふと思いついて近所の
「帯の仕立て処」と看板の出ているお宅に相談に行ってみると
羽織から名古屋帯に仕立て替えできます、ということで
出来上がってきたのが下↓の2本の名古屋帯
総絞りの帯の着姿の画像が見つかったので載せてみます。(ずいぶん前の画像です)
合わせているのは若草色の結城紬
季節は、この帯を結んでいるということで、ちょうど今頃だったと思います。
右手にバッグのハンドルがちらりと映っていますけれど。
この時は帯に合わせて手前のバッグを持っています。
帯に仕立てた残りの布で利休バッグを作ってもらいました。
同じように、それぞれ草履の鼻緒も作ってもらったので
帯・バッグ・草履、と三つ揃えて出かけると
「お揃いですね、どうされたんですか?」と声を掛けていただくことが多いです。
「どこで作られたんですか?」と尋ねられることも間々あって
「もとは羽織だったんです」とお答えすると
「羽織をこんな風に出来るんですね、私もやってみます」と
見ず知らずの方とお話が弾むことも嬉しい時間です。
今日、夕方のニュースで高雄のもみじが紅葉真っ盛り、と言っていました。
今年はいつになく紅葉が早いようです。
秋になって急に朝夕の冷え込みで一気に色づいてきたんでしょうね。
この帯を仕立ててくれた帯屋の仕立て屋さんは
「もみじは春にも使えますよ」と言ってくださったのですが
私としてはやはりこの帯は11月の気分です。
明日のお稽古にはこの帯を結んでいこうかな、と考えています。