昨日、一日中降っていた雨の影響なのでしょうか、
昨夜はとても冷え込んで夜中、目が覚め掛け布団を一枚増やすほどでした。
夏の暑さのせいか、この秋は毎年楽しみにしている庭の吹上菊の花芽が付かずとても寂しいです。
今日は10月最後のお稽古でした。
今月三度目のお稽古でやっと中置の点前のあれこれがわかって来たのに
来年の10月まで中置はなく、きっと1年過ぎた頃にはまた一からの手探り稽古になりそうです(*_*;
今日のお稽古の着物
ヤマちゃん特別出演、お尻を向けて失礼します🙇
落ち着いた灰ピンクに黄色や水色、オレンジで流水模様が控えめに描かれた
綸子の小紋、
どっしりと重さのある白生地を染めた小紋、しかも綸子地なので
着付けにくいことこの上なく……
お稽古をしているうちに少し着崩れて下前が下がってきて
袴付(はかまつけ・お茶室に入る前に身なりを整えるための小間、その次の間が寄り付きと言われる部屋です)に出て、下がってきた下前を腰紐に挟み込むという荒業に出てしまいました(;'∀')
帯は緞子の地に秋の花々。
柄はすべて刺繍なので乗り物に乗るときには座っても絶対に背もたれにもたれないように気を付けています。
緞子の帯も滑って締めにくいので
今日は「滑って着付けにくいコーディネート」になってしまいました(笑)
今日の組み合わせなら来月一日の『口切』のほうが向いていたかもしれない、と
着てしまってからちょっと思いました。
11月1日
お茶の世界では炉開きと口切、茶人の正月と言われるおめでたい日です。
今年はちょうど11月1日が日曜日。
半年ぶりに茶室に炉が切られ、茶師が準備した茶壷が届けられ
その茶壷の封を切って一年で最初の濃茶を練る、そんな晴れがましいお稽古があるんです。
茶壷、というのはお茶壺道中などで有名なあのお茶壺のことで
ルソンの壺が有名ですけれど、一般的には備前や信楽、伊賀、丹波など
様々な窯で作られたものを用います。
大きな茶壷の中に和紙で作った小さな袋の中に碾茶という濃茶用の茶葉をいれ
その周りに、今で言うクッション材としてお茶の葉を詰めるのですが
そのクッション材として詰められていた茶葉(詰め茶と呼ばれる碾茶)を
もったいないから、といただくようになったのが薄茶、というわけです。
和紙の袋に入った碾茶を取り出し、石臼で挽いたものを濃茶として点てるのですが
わずかな量の碾茶をゴリゴリと石臼で挽くのは思う以上に大変な作業で
一服の濃茶分を挽くだけでもとても時間と労力がかかります。
それゆえ、夏八十八夜に摘んで茶壷に詰められた碾茶の
挽きたてをいただける幸せは一入で
今年は特にコロナの影響でお稽古出来ない期間があったこともあり
口切が待ち遠しい気持ちです。