お茶の席では10月というのは名残の季節。
炉を開く前の月、空気がひんやりとし始め
野山の花も段々と少なくなってきます。
10月の茶花は、残花を集める、として
他の風炉の月と比べると数多くの草花を花器にたっぷりと入れます。
そして、詫びた風情、もの悲しい秋の風情を表す、と言う事で
お道具の中にも、一つ二つ、完全ではないものを用います。
ニュウを継いだ跡のあるお茶碗を用いたり、古びたお道具を取り合わせる、と言ったような感じです。
そして、その中に、例えば秋草が金蒔絵で描かれた華やかなお棗を用いて
ただ「わびしい、もの悲しい」だけではない場を作ります。
台風が接近している週末ですが
明日も明後日もお稽古日になっています。
明日、台風の具合はどうなることやら。
お稽古に出かける、という心づもりで
雨でもよい、と思える着物の準備を、と悩ましく和箪笥の中を覗いてみました。