夏日の続く関西の週末。
MIHO MUSEUMで開催中の
お稽古させていただいているお茶の社中での研修日帰り旅行として
バスをチャーターし、
京都から一路、信楽に向かいました。
破草鞋は、『はそうあい』と読みます。
以下、展覧会の解説より。
「破草鞋」とは、破れた草鞋(わらじ)を表す言葉。 転じて、自らが学んだ法や修めた道をちらつかせることなく、人知れず平凡に、ひとつの破れたわらじのように生きていくことこそが禅の修行の境地である、という意味を持つ。
龍光院は、臨済宗 大徳寺派大本山の塔頭の一つで、黒田家の菩提寺。
寺宝に、世界に現存する三つの国宝・曜変天目のうちの一つを有し、
他にも多数の十分や貴重な書物などを所有するお寺です。
(お寺の名前などで龍の字が使われるとき、最初に龍の字が来るときは、
ほぼ『りょう』と読ませるようです。 天龍寺などのように龍の字が頭意外に来るときは例外を除いて『りゅう』と読みます。)
現在の御住職は
人に見せると「目垢がつく」
と、寺宝の公開には否定的な方でしたが、
先年、京都国立博物館で開催された国宝展に、
(画像は美術館HPよりお借りしました)
それに先立って、実はMIHO MUSEUMの熊倉功夫館長とのつながりで、貴重な寺宝の展覧会の企画が数年前から練られていることをたまたま関係者の方から耳にして
開催されるのを心待ちにしていました。
生きているうちに龍光院の寺宝を見る機会が訪れるとは予想もしていませんでしたけれど、
本当に幸運な巡り合わせ、
会期を残すところ1週間となった今日、
やっと拝見できました。
予想通り、館内は盛況、多くの来場者で
今展覧会の1番の注目、曜変天目を見るには1時間ほど列に並ぶ必要がありました。
そして、
三碗ともこれまでに拝見したことがあり、
私の今回の1番の楽しみは
(画像は美術館HPよりお借りしました)
このお茶碗、それは小さくて
旅茶碗よりももっと小さく、子供の御ままごとに使うお茶碗くらいの大きさ。
けれど、螺鈿の施された天目台とともにため息が出るほど美しく
この茶碗を見ることが出来ただけで出かけた甲斐があった、と思えるものでした。
こんな小さなお茶碗、どうやってお茶を点てたんでしょう。
龍光院二代 江月宗玩の書状、お茶道具などどれもこれも驚くようなものばかり。
同時に、常設展示場にはMIHO MUSEUMU 所蔵の
重文 油滴天目茶碗も特別展示されています。
(画像は美術館HPよりお借りしました)
こちらのお茶碗もそれは美しく
油滴と曜変の間のような仕上がりのお茶碗で
見事なものでした。
こちらはPRがあまりされていないのか見ている人もあまりなく
ゆっくりと拝見することが出来ました。
会期終了まであと1週間の駆け込み見学者が多かったのか
GWは混んでいるだろうと、あえて避けて1週間ずらした人が多かったのか
これまでMIHOで見たどの展覧会よりも来場者が多く、
喉の渇きを覚えて展示場を出て簡易な臨時カフェですだちジュースを飲んでホッと一息。
一休みしてからエントランスホールに戻ると
エントランスホールのカフェコーナーでは飲み物はゆだちジュース以外は
コーヒーなども売り切れ。
いつもは売店で売っているパンやお豆腐も、
図録さえも売り切れで、この展覧会の盛況ぶりに改めて驚かされました。
図録は、増刷されているようで
注文しておけば(なんと!送料無料で!)後日自宅宛てに配送してくださるとのことで
申し込んできました。
30℃超えの京都。
一日夫婦そろって出かけることになったので
盛りのバラの水切れ問題が一番の懸念事項でしたけれど
その話はまた明日。