こと子の日々の暮らし方

夫婦と猫3匹との平凡な暮らしを日記代わりに綴っています

あなたなら何て読む?

 もうずっと以前、たぶん12.3年前かな

夫と二人、夜、歩いていた時期がありました。

 

きっかけは夫が腰痛になってお医者様から「運動不足」と

一刀両断、

「歩いて腹筋や背筋を鍛えなさい」

とご指示いただいたことでした。

 

 

一人で歩くのは嫌だ、という夫に付き合って

夜、二人で歩くことにしたのです。

 

京都の碁盤の目の中を、

日々ルートを変えて、自宅から 北へ、南へ

東へ、西へ。

 

毎晩歩いているうちに、なんだか脳内から変な物質が出るようになったのか(?_?)

やたら歩きたくて歩きたくて

夜ごと、歩く距離が増え、

一番ピークだった頃には、午後9時に家を出て

帰宅して時計を見てみたら午前1時を過ぎていた、という

なんとも恐ろしいことに (・。・; 

 

 

御所の周りや二条城、金閣寺銀閣

昼間は人でいっぱいの観光地へも歩いて行きました。

 

 

ある夜の事。

 

小学校の前を通りかかると、正門の横に

私の方の高さくらいの台座の上に

裸の少女の像が設置されているのが目に留まりました。

 

「つぐよって言うんだね、この女の子」

 

何げなくそういうと、

横を歩いていた夫が、

 

何かとても不思議な生き物を見るような顔つきで

 

「…… えっ?」

 

と言いました。

 

「この像、つぐよって言うんだって」

 

像の台座に彫り込まれた金色に輝く文字を指さしながら

重ねて夫に教えてあげる

 

「じだい、だよ」

 

と、あきれ果てたように言うのです。

 

キョトン、とする私に

 

「あのなぁ、小学校の門の前に銅像があって

 その足元に『次代』って書いてあったら

 じだい、やろ。

 誰が、つぐよ、やねん!

 そんなこと思うの、君だけやわ」

 

そういいながらニヤニヤ笑っていました。

 

 

えーーーっ、そうなのかなぁ

少女の像があって、その台座に『次代』って書いてあったら

つぐよ、ってその子の名前って思う人、いると思うけど。

 

という言葉は私の心の中に呑み込みました。

 

後日、大学時代からの友人で

私より頼りなくて頓珍漢(と、思ってた)な彼女に

紙に「次代」と書いて見せて

 

「小学校の正門の前に女の子の像があって、その台座に

 書いてあってん。 これ、なんて読む?」

 

と尋ねてみたら

 

「じだい、やろ?」

 

と即座に返事が返ってきました…… (*_*;

 

 

 

今日、買い物途中で偶然、その『つぐよ』ちゃんの前を通りかかったのです。

 

10年以上過ぎても、つぐよちゃんは

ふっくらとした頬ときりっとした眼差しを空に向け

いかにも賢そうな様子そのままでした。

 

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